編集部が“いま気になること”を紹介している「気ままにメトロポリターナ」。編集部員・関根がお取り寄せした、あるフルーツの葉を使ったお茶。その開発の経緯と意外な楽しみ方について紹介します。
少し前にはじめて訪れて以来、すっかり北海道の虜になった編集部員・関根です。東京に帰ってからも、現地でおいしかった道産のお酒を取り寄せ、北海道気分を楽しんでいます。そんな私が気になっていたのが、ワイン用のぶどうの“葉”からつくられる「北海道TEA」。北海道といえば、山海の幸からスイーツまでさまざまな美味で知られますが、お茶は初耳でした。しかもぶどうの葉でできているなんて、一体どんな味なのだろう…。早速お取り寄せして飲んだところ、緑茶や紅茶などの一般的なお茶とは異なる味わいにびっくり! そのこだわりについて、開発メンバーのひとり・新井田(にいだ)さんにお話を伺いました。

写真提供/北海道TEA
北海道TEAは、「ぶどうの葉をなにかに活用できないかな」というワイナリーを営む方の一言がきっかけとなって、商品開発がスタートしました。「捨てられてしまうぶどうの葉を、たくさんの人に喜んでもらえるものに生まれ変わらせたい。北海道のワイン文化を、お酒を飲めない人にも伝えたい。そんな思いから、お茶をつくることを考えました」と新井田さん。ぶどうの葉は通常、芽かきや葉とり(ぶどうの成長を促すために、余分な芽や葉を取り除く作業)によって土に還されたり、多すぎる葉は焼却処分されることも。それが飲みものとして美味しく味わえるのならば、農家にとっても、私のようなお茶好きにとってもうれしい限りです。

写真提供/北海道TEA
北海道TEAは、約2年の歳月をかけて試作を重ね、煎茶の製法に発酵過程を加えるという独自の製法でつくられています。「ノンカフェイン・ノンアルコールも大きな特徴です。何人かで食事をして、お酒を飲めない人だけ飲みものの選択肢が少ないのは悲しいですよね。北海道TEAは、温度変化によって味や香りが変わるので、食事に合わせてワインのようにじっくり変化を楽しんでいただけると思います」。いまではお店でも多彩なノンアルコールドリンクが楽しめますが、お酒のようにじっくり楽しめるお茶というのは新鮮。お酒を飲む人もそうでない人も、同じように食事の席を楽しめるのは魅力的です。

いま販売されているのは、昨年に収穫された葉を使った「北海道TEA ワインブドウリーフティー2021」。「収穫年によってワインの味わいが異なるように、北海道TEAも年によって変わります。その年ならではの味わいを、同じ品種でも楽しんでもらいたいです」と新井田さんは話してくれました。さらに、収穫年のみならず、葉を収穫する畑や品種によっても味は変わるそう。昨年発売されたばかりの北海道TEAですが、これからどんな味わいのお茶が生まれるのか、いまから楽しみです! 今回は開発の経緯などを紹介しましたが、やはり気になるのはそのお味。後編では、お取り寄せした北海道TEAをさまざまな飲み方で味わってみました。 次回もぜひチェックしてみてください。

HOKKAIDO TEA