チームを躍進させる。そのためにやってきた
「北海道は誘惑の多い土地なんです。ジンギスカン、海鮮料理、札幌ならではの締めのパフェ…。ダメだとわかっているんですけど、つい食べちゃいます(笑)」
伊藤選手がレバンガ北海道にレンタル移籍したのは、昨年9月。開幕直前に、7年間所属したアルバルク東京から北海道にやってきた。移籍してまだ日が浅いが、美味しいごはんと地元愛の溢れるブースター(ファン)たちのおかげで、生活は充実しているという。学生時代にアメリカでプレーをしていた彼は、「あの頃は、本当に大変な毎日でした」と、苦笑しながら当時を振り返る。
「中学を卒業して、バスケの名門校モントローズ・クリスチャン高校へ留学したのですが、日本とは別世界でした。チームで唯一ダンクができなかったので、みんなに笑われていましたね」
しかし、前のめりにバスケに向き合う姿勢でチームメイトの信頼を勝ち取り、ついにはキャプテンを任されるまでになった。その後、ポートランド大学に進学し、のべ8年間をアメリカで過ごす。チームをまとめるリーダーシップや、接触もいとわないハッスルプレーは、この頃に培った。
「当時は、スター選手だらけの環境。どうやって生き残るか考え抜いて、今のプレースタイルにたどり着きました」
強豪揃いの東地区で厳しい戦いが続くレバンガ北海道。けれど彼は確信している。チームのポテンシャルは高いはずだと。目標は、初のチャンピオンシップ(CS)進出だ。
「“まさか北海道がCSに出てくるとは!”と、みんなに言わせたい。いい意味で期待を裏切りたいです
《favorite》
遠征先に必ず持っていくのが、JBLの携帯スピーカー。「お風呂で歌うのが大好きで、防水タイプを買いました。浴室だとエコーが利いて、特にバラード系が上手く聞こえるのがいいんです(笑)」
<いとう たいし>
from 三重県
birthday 1986年12月22日
height 184cm
weight 78kg
2010年から、トヨタ自動車アルバルク(現アルバルク東京)に所属し、昨年9月、期限付きでレバンガ北海道に移籍。試合局面に応じた多彩なプレーとリーダーシップで、チームを引っ張る。昨シーズンは全60試合に出場してチームの勝利に貢献した
≪レバンガ北海道≫
昨シーズンは苦戦を強いられるも、交流戦で盛り返してB1に残留。今シーズン、エリアの再編成により激戦区となった東地区で、CS進出を目指す。チーム名は「がんばれ」を逆から読んだもの。応援してもらえるチームであり続ける、という誓いが込められている
設立:2011年
ホームアリーナ:北海きたえーる
マスコット:レバード
伊藤選手の試合情報はこちらからhttp://www.bleague.jp
★メトロポリターナ誌3月号に掲載