アルファベットのGをスクエアにアレンジしたロゴが印象的な、フランスのオートクチュールメゾン「ジバンシィ」。1952年に創設され、常に時代の最先端のファッションを提案してきたジバンシィは、エレガントで自立した女性像の打ち出しと洗礼された上品なデザインが特徴です。
創設当初から現在までずっと変わることなく「エレガント」な印象が強いブランドですが、かつてジバンシィのミューズにオードリー・ヘップバーンが起用されていたということも、その理由のひとつと言えるでしょう。
今年5月、12年間に渡ってメゾンを率いてきたリカルド・ティッシの後任として、新デザイナーに元「クロエ」のクレア・ワイト・ケラーが就任。このほど、クレアが手がける初のティザーキャンペーンが発表されました。
今回のキャンペーンビジュアルは、彼女自身がメゾンのアーカイブを探求する中で、創設者 ユベール・ド・ジバンシィの動物への深い愛情を再確認したことに着想を得ています。特に、53年に登場したオレンジの目をもつ猫のシルクプリントに強くインスパイアされ、キャンペーンビジュアルにも猫が登場しています。
ジバンシィ・ウーマンが描きつづけてきた女性像でもある、シンプルな装いなのにもかかわらず、まるでドレスを着ているかのような空気を纏(まと)う女性。そうしたブランドイメージをクレアは、ユベール・ド・ジバンシィが愛した動物を登場させることで表現したのです。
“猫のような空気を纏った女性は美しい。少し人見知りに見えるかもしれないが、穏やかな物腰に反して力強いまっすぐな目を持ち合わせる。非常に魅惑的であり、どんどん魅せられていく。これこそがジバンシィの進化し続けてきたメタファーだ”とクレアは語っています。
また、「ジバンシィの世界においては女性も男性も等しく強くストイックであり、ジェンダーにかかわらずミステリアスな存在になることができる」とも話すクレアは、ジバンシィ・ウーマンとジバンシィ・マンの共存を「Transformation Seduction(進化と魅惑)」という言葉で表現し、それが今回のキャンペーンのテーマにもなっています。
クレアのコレクションデビューは、2018年SSのパリ・ファッションウィーク期間中の今年10月1日の予定。新たなジバンシィの進化と魅惑がどのようにランウェイで表現されるのか、ティザーキャンペーンから自由に想像してみるのも楽しいかもしれません。
Creative Director:Clare Waight Keller
Photographer: Steven Meisel @ Art Partner
Art Director : Christopher Simmonds @ Art Partner
Stylist : Joe McKenna @ Art Partner
Hair stylist : Joe McKenna @ Art + Commerce
Make up Artist : Pat McGrath @ Streeters
Models : Meghan Roche @ Woman Management
Saffron Vadher @ Elite Mode Management
Elias Bouremah @ Rebel Management
Kolton Bowen @ Dragonfly