編集部が、東京メトロ沿線の“いま気になること”を紹介している「気ままにメトロポリターナ」。辛いカレーはもちろん美味しいのですが、編集部員・渡邉が見つけた、 辛くないのに美味しい！ 不思議なカレーの魅力をお届けします。
 

明治神宮前・原宿／みのりんご

少なくとも週3回以上はカレーを食べている、カレーが大好物の渡邉です！ ピリッとスパイシーなカレーも好きですが、とくに好んで食べているのが、甘口カレー。今回ご紹介するのは、私が数年前から足しげく通っている、カレー専門店「みのりんご」です。じつはこのお店は、数々のメディアでも紹介されていて、カレー好きにとっては知らない人はいないであろう有名店！ なかでもキーマカレーが名物メニューなのですが、私のお気に入りは、こちらの“辛くない”チキンカレーです。

原宿駅から徒歩2分。「カレーライス」と書かれたのぼり旗が目印の「みのりんご」は、今年で創業11年目を迎える、このエリアでも老舗のカレー専門店。メニューは、キーマカレー、ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレーの4種類。店主の風間実（かざま みのる）さんが考案し、開店当初から一切レシピを変えずにつくり続けています。なかでも、この店で唯一辛くないチキンカレーには、カレー好きの店主ならではのこだわりが詰まっていました。ここでしか味わえない、その美味しさの秘密からご紹介します！

たっぷりと盛りつけられたチキンカレーは、一見トマトクリームのよう。食べるたびに、本当にカレー？と驚いてしまうほど、スパイシーとはほど遠い、素材のうまみが際立ったまろやかな味わいです。風間さんいわく「このチキンカレーは、もはやシチュー」。それを聞き、まさに！とうなずいてしまいました（笑）。ごろごろとしたチキンは、軽く歯を当てただけでホロホロと崩れてしまうやわらかさ。シチューのように煮込んでいるからこそ生まれた美味しさです。

さらに「うちのチキンカレーは、玉ねぎでできているといっても過言ではない」と話す風間さん。あえてあめ色になるまで炒めず、十分に水分を残した玉ねぎを使用することで、水を使わずに美味しいカレーがつくれるのだそう。しかも、炒め油も一切使っていないというから驚きです。炒め油の代わりは、なんと鶏皮！ 「素材の水分と油分だけしか入っていないので、うちのカレーは超ヘルシーで、もたれないんです」と風間さん。

何度も言いますが、本当にカレーなのか!? 食べるたびにそう思うほど、辛くない「みのりんご」のチキンカレー。気になるのは、なぜ辛くないカレーをつくろうと思ったのか？ 「カレーといえば辛い料理だし、じつを言うと個人的には辛いカレーが好み。けれどお店を開くときに、辛いものが苦手な人にも食べてもらえるカレーをつくろうと思ったのがきっかけです。キーマ、ビーフ、ポーク、チキン、この4種類から、どれを辛くないカレーにしようかと考えて、消去法でチキンになりました（笑）」。

店主の陽気で意外なチキンカレー誕生秘話を聞き、思わずこちらまで笑顔になってしまいました。「みのりんご」でチキンカレーを頼むとき、私が必ず一緒に注文しているのが、チーズトッピング。ルウとごはんを包み込む、あつあつトロトロのチーズは、たまらないアクセントです！ カレーというジャンルでひとくくりにしておくにはもったいない、甘口カレー。気になる人は、ぜひ足を運んでみてください。渡邉が好きな甘口カレーは、気に入ったお店が増えたら、シリーズ化したいと思います！

MINORINGO

渋谷区神宮前1-22-7  westビル1F
☎ 03-6447-2414
［営］月〜金 11:30～L.O.15:00、18:30〜L.O.22:30
　　　土・日・祝　11:30～L.O.22:30
※当面は全日11:30〜20:00までの通しで時短営業
※カレーがなくなり次第終了
［休］不定休
https://www.minoringo.jp