たくさんの先輩たちに教えてもらいました
「とにかく大変な日々でした。朝から晩まで何シーンも撮るハードスケジュールのうえ、毎日が暑さとの闘い。無事に完成してほっとしました」女優・波瑠が振り返るのは、熊本県の遊園地グリーンランドで撮影された、映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』。いまやテレビで見ない日はない彼女だが、長編映画の主演はこれが初めて。「テレビドラマとは違う緊張感はありましたが、座長として引っ張るぞ、というプレッシャーはなかったです。現場ではみんなが一丸となってがんばっていたし、小塚役の西島秀俊さんがいつも現場を盛り上げてくれたので。西島さんって小塚とそっくりなんです。明るくて、いつも笑顔で。頼もしい先輩でした」
本作は、波瑠演じる歳の久瑠美が、地方の遊園地で一人前になるまでの軌跡を追った、コミカルなお仕事映画。理想と違う現実にふてくされる久瑠美を優しく導くのが、西島秀俊演じる風変わりな上司・小塚だ。「この仕事を始めた頃、私はまだ代。職種も状況も久瑠美とはまったく違うけれど、想像以上に自分には何もできないんだと痛感したり、もっとできるようになりたいと、もがいたりする感覚は一緒だと思います。
私自身、たくさんの先輩たちに教えてもらいました」 現場は常に学びの場だと話す波瑠。その姿は、個性豊かな上司や同僚たちに囲まれ、一歩一歩成長していくヒロインと重なり合う。「最近は、現場で自分より若い人たちが増えてきたなと思うんです。いつの間にか„先輩“と呼ばれる立場になっていたのだと気づきました。頼れるベテラン上司には、まだまだなれないですけど」歳でオーディションを受け、女優として年以上のキャリアを持つ波瑠。彼女もまた、久瑠美にとっての小塚のように、誰かの憧れの先輩なのかもしれない。
はる
1991年6月17日、東京生まれ。
2006年、ドラマ「対岸の彼女」でデビュー。翌年から『Seventeen』の専属モデルとなり、2015年、NHK連続テレビ小説「あさが来た」でヒロインを務める。ドラマ、映画への出演多数。公開待機作に『コーヒーが冷めないうちに』がある
『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』
10月26日(金)全国順次公開。
監督:波多野貴文
脚本:吉田恵里香
原作:小森陽一
出演:波瑠/西島秀俊/岡山 天音/深水元基/中村 倫也/濱田マリ/橋本 愛/柄本明
配給:HIGH BROW CINEMA、ファントム・フィルム