看板メニューのひとつが仕込みに3日かけるという「カスレ」(3800円)。豚のスネ肉や皮、豚足や生ハムなどからとったブイヨンで、白インゲンと鴨のコンフィ、長野県の千代幻豚ソーセージを煮込んでいる。

txokoa - 東京メトロ 代々木公園駅(千代田線)[TOKYO METRO UPDATING]


奥渋谷に誕生したビストロで
ゆっくりと美味しいバスク料理を

 昨年、惜しまれつつも閉店した渋谷の名ビストロ「アルル」。そこでシェフをしていた塩野貴洋さんが、3月13日に、新たな店「txokoa(チョコア)」をつくった。場所は奥渋谷だ。

 店名のtxokoaとは、バスク語で、直訳すると“小さな場所”となり、現地では料理クラブのようなものを指す言葉だという。つまりここは仲間が集まり、くつろぎながら美食を楽しむ場所。その店名のとおり、塩野さんの店はとても居心地がいい。

 店内にはカウンター5席と、4人がけのテーブルが2卓。オープンキッチンに立つ塩野さんからは、客席すべてに目が届くようになっている。料理は、フランス・バスク地方を中心とした南欧の郷土料理。見た目こそ素朴だが、日本の上質な食材を使い、時間と手間をかけてつくるその料理のクオリティは驚くほど高い。ワインも進む。

 華やかな店が多い奥渋谷にあって、ここは、リラックスして美食が楽しめる隠れ家的存在。秘密のサードプレイスとして、こっそり楽しみたい。

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バスクの港町の定番料理である「スープ・ド・ポワソン」(2000円)。5種類の魚を使ってつくるスープは、濃厚で体にじんわり染み渡る滋味深さ。お好みでチーズかルイユソースを入れて楽しもう。

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食事の締めにおすすめなメニューがシェフ自慢のパエリア。米は、石川県のたけもと農場のバレンシア米を使っている。写真手前が「チョコアのパエージャ」、奥が「イカスミパエージャ」(各3800円)。

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txokoaは、デザートも充実している。写真の「チョコレートのテリーヌ フランボワーズソルベ添え」(900円)や、バスク風チーズケーキなど、シェフお手製のデザートも常時5種類ほど用意されている。

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ワインは、南仏やスペインのものを中心に約50種類ほどを用意(7000円〜)。自然派ワインもそろえている。もちろんグラスワインも提供しているので、ちょっと一杯だけ、といったバー使いにもよさそう。

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店があるのは、奥渋谷の東急本店通りに面したビルの2階。土日は14時から営業している。メニューにはないが、子供向けの料理も相談可能。ペットと一緒にも入店できるのもうれしい。

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塩野さんは、赤坂のスペイン料理店「バラッカ」や表参道のビストロ「ル・プレヴェール」などを経て、松濤の「アルル」で5年間シェフを務め独立。奥渋谷の地でこれから新たな道を歩み出す。


txokoa(チョコア)

渋谷区神山町40-1 鈴井ビル2F
Tel. 03-5738-7291
[営]火~金18:00~23:00(L.O.22時)、土・日14:00~22:00(L.O.21時)
[休]月
Instagram:@txokoa2024





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