12月11日(火)、六本木に新たな名店が誕生します。その名も「文喫」。みなさんはこの店名を聞いて、どんなお店をイメージしますか？　「文」と「喫」、まるで老舗の喫茶店のような名前ですよね。
　実はこのお店、入場料のある本屋さんなのです。有料と聞くと「え？」と思う方も多いかもしれません。そもそも私たちにとって本屋さんといえば、とっても身近なもの。時間の空いたときにフラッと立ち寄ったり、休日にゆっくりと本を眺めてみたり。お気に入りの作家の小説や雑誌の最新号、マンガの新刊などいつも新たな発見があり、ワクワクさせてくれる日々の暮らしに欠かせない存在です。
　店内を眺めると平積みされる人気のものや、受賞歴のある有名なものについつい目がいってしまいますが、本当に自分が求めている本なのかは分かりません。自分にぴったりな本を見つけたい、じっくりと選びたい、そんな人が足を運ぶのが文喫です。これまでの本屋とは違った、上質な１冊との向き合い方があなたを待っています。

　文喫のたしなみ方
　一、　入場料(1500円)を払う。
　二、　入館バッジを受け取る
　三、　好きな席でじっくりと本を選ぶ
　四、　時には珈琲をお供にゆったりと過ごすことも
　五、　意中の一冊と出会うかもしれない

　上記は、ホームページから抜粋した５カ条。一見、自然な流れですが、店内にはさまざまな仕掛けが施されています。約3万冊という膨大なラインアップは人文科学やデザイン・アート、食まで幅広いジャンルを網羅しました。「一目見て忘れられなくなる」「じっくり読み込むことで新たな魅力に気づく」など読者と本の多様な関係性が生まれることを願って、鮮烈さと誠実さをモットーに１冊１冊丁寧に選ばれています。
　本のコンシェルジュも常駐しているので、疑問や相談にいつでも応じてもらえます。事前に希望のテーマやジャンル、好みなどを伝え、最適な本を提案してもらえる選書サービスもあるので、初めてでもお気に入りと出合えること間違いなしです。
　また、店内は本がずらりと並ぶ「選書室」、1人でじっくりと本に向きあえる「閲覧室」、仲間と語り合える「研究室」、小腹を満たしながら会話を愉(たの)しめる「喫茶室」の4つの空間に分かれています。それぞれの部屋を行き来しながら、自分なりの過ごし方を見つけるのも楽しみの一つです。うれしいことに珈琲とせん茶はおかわり自由。読書のお供に珈琲は欠かせませんよね。

とことん本との出合いが楽しめる選書室（上左）12席を用意し、何冊も携えて本と向き合える閲覧室（上右）仲間と談笑したり、打ち合わせしたりとあらゆる場面で使える研究室（下左）食事と会話も楽しめる喫茶室（下右）※いずれもイメージ

　
　看板メニューの牛ほほ肉のハヤシライス

　今やスマホであらゆることが調べられる時代です。でも、検索と違う、運命的な本との出合いは、いつもの生活に心の変化をもたらしてくれるもの。読書の時間は、自分と向き合えるかけがえのない時間です。　　本を実際に手に取り、触れ合い、読み耽（ふけ）るひとときの豊かさは、いつの時代も変わりません。むしろ、忙しい日々を送る現代人には貴重な時間や体験になっているのではないでしょうか。ゆっくりと過ごせる上質な空間で、時を忘れて本との出合いを楽しんでみてください。
　文喫　六本木（港区六本木6-1-20　六本木電気ビル1F）　
　営業時間: 9:00～23:00（Ｌ．Ｏ．22:30）　※不定休
　入場料:1500円（税抜）
　公式サイト、http://bunkitsu.jp/
　定期購読や配送、在庫検索、ギフト、選書などのサービスも