毎回好評をいただいているメトロポリターナのマネーセミナー。
7月の講師をつとめる株式会社 グローバルライフの鈴木真琴さんに、お話を伺いました。
ーー鈴木先生が考える「お金との上手な付き合い方」とは、どのようなものでしょうか。
お金との上手な付き合い方で大切なのは、入ってきたお金をきちんと「仕分け」することです。毎月の収入を、日々の生活に使うお金、将来のために増やしていくお金、万一に備えるお金に分けて管理することで、無理なく資産形成を進めることができます。
大切なのは「残ったら貯める」ではなく、「先に積み立てる額を決めて、残りで生活する」習慣をつくること。収入があるのに増やす行動をしていなければ、物価上昇によって相対的にお金の価値は目減りしていきます。
特に40〜50代で収入が安定している今は、資産形成において一番大きく仕込める時期です。「出遅れた」と感じている方ほど、今すぐ動くことに意味があります。
ーー住居費や老後資金など将来必要なお金を考えるとき、まず何から整理すればよいでしょうか。
将来必要なお金を考える際には、まず自分自身のライフプランを整理することが重要です。
夫婦世帯では、世帯全体の収入と支出を把握し、住居費など毎月必ずかかる固定費を整理することが大切です。そのうえで、教育費など今後必要になるお金を夫婦で共有し、ライフステージごとに見直していくことが安心につながります。
おひとりさまの場合は、老後資金は全額自分で準備する必要があります。一見大変に思えますが、夫婦世帯のように子どもの教育費や住宅費を二人分で考える必要がなく、実はシンプルに準備しやすい面もあります。
まずは、現在の収入と支出を把握し、毎月いくら積み立てられるかを確認することが第一歩です。また、忘れがちなのが親の介護リスクです。おひとりさまの場合は、親の介護を一人で担う可能性があります。介護費用や、介護のために仕事をセーブせざるを得ない状況も視野に入れて、早めに備えておくことが大切です。
ーー「ふやす」「まもる」「つかう」のバランスが大切な理由を教えてください。
お金は、日々の生活のために「つかう」だけでなく、将来に向けて「ふやす」こと、そして病気やけがなど予期せぬ出来事から「まもる」ことのバランスが大切です。近年はNISAなどをきっかけに、資産を増やすことへの関心が高まっていますが、増やすことだけに目を向けてしまうと、万一の出費に対応できない場合があります。
特におひとりさまにとって見落としやすいのが「まもる」視点です。病気やけがで働けなくなったとき、パートナーの収入という支えがない分、収入がゼロになるリスクは家族持ちより大きくなります。生活防衛資金や必要な保障を整えておくことで、もしものときも慌てず対応できる土台をつくることができます。「ふやす」「まもる」「つかう」の三つのバランスを意識することが、長く安心して資産形成を続けるための土台になります。
ーー物価上昇や円安などの中で、今あらためて資産形成を考える必要性をどう感じていますか。
数年前より、食料品や光熱費など、日常生活で「高くなった」と感じる場面が増えています。同じ金額でも買えるものが少なくなっている、そんな実感をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
インフレ・円の価値の低下・実質賃金のマイナスが続いている今、現金だけを持ち続けることも、実はリスクになり得ます。預金だけではインフレに負け、働く収入だけに依存することにも限界があります。リスクを取らないことが、将来のリスクになる時代です。収入があっても、増やす行動をしていない人は、行動している人と比べて相対的に差がついていく一方です。稼いでいるからこそ、「やらない損」が大きい時代だと言えます。
インフレに負けないためには、預金だけに頼らず、株式や債券などを組み合わせ、自分の年齢やリスク許容度に合った運用を考えることが必要です。また、日本円だけでなく海外資産や通貨分散を視野に入れることも、これからの資産形成では大切な選択肢になります。
ーー「預金だけでは不安」と感じつつも、投資に踏み出せない方には、どのような一歩をすすめたいですか。
まず、「少額からコツコツ」というイメージにとらわれないでほしいと思います。収入が安定している40〜50代の方であれば、毎月積み立てられる金額は決して少なくないはずです。出遅れた分を取り戻せる余地は十分あります。
大切なのは、長期・積立・分散を意識しながら、今の収入水準に見合った積み立て額を設定し、続けること。値動きが気になる方は、株式だけでなく債券も組み合わせるなど、自分の心理的な安心感に合わせた運用を考えることができます。
たとえば、50歳から始めても運用期間は20〜30年あります。むしろ今が、一番大きく仕込める時期です。NISAや確定拠出年金など身近な制度を入口に、まず「自分にできる範囲で、でも本気で」始めてみることが大切な一歩です。
ーー今回のマネーセミナーで、参加者に一番持ち帰ってほしい考え方は何でしょうか。
現在、「出遅れた」と感じている方に、まず伝えたいことがあります。たとえば50歳から資産形成を始めても、運用期間は10〜15年あります。時間は十分にあります。大切なのは、長期・積立・分散という基本を、今の自分の収入水準で本気でやること。そして、相場を当てることではなく、時間を味方につけながら、無理なく続けることです。
投資を特別で難しいものと構えるのではなく、将来の安心をつくるための習慣として捉えてください。「まだ間に合う」ではなく「今が一番いいタイミング」という感覚で、前向きに動き出してほしいと思います。
ーー最後に、セミナーに参加する方へ向けて、「今日からできるお金の見直し」についてアドバイスをお願いします。
まず今日、5分だけ時間をとってください。直近の給与明細と銀行口座の残高を並べて見るだけで構いません。自分の収入と支出のバランスを把握することが、すべての出発点です。「残ったら貯める」ではなかなか続きません。また、節約して貯蓄しても、普通預金のままではインフレに負けてお金の価値は目減りし続けます。貯めることと同じくらい、預け先・置き場所が大切です。
NISAの口座をまだ開いていない方は、今すぐ開設をお手伝いします。すでに開いている方は、積み立て額が今の収入に見合っているか確認してみてください。勤務先に確定拠出年金の制度がある方は、どの銘柄を選んでいるかも一度確認してみることをおすすめします。iDeCoも制度改正がありますので、同様に見直すよい機会です。
今できることを小さく始めることが、将来の安心につながります。お金の悩みや将来への不安は、人それぞれ異なります。 だからこそ、ご自身に合った対策を一緒に考えていきましょう。

《講師プロフィール》
鈴木真琴(株式会社 グローバルライフ 代表取締役)
国内大手金融機関に10年間在籍後、2008年に独立系ファイナ
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『10年後の安心をつくる 女性のためのマネーセミナー』
日時:2026年7月2日(木) 19:00~21:00 (受付18:30~)
2026年7月5日(日) 14:00~16:00 (受付13:30~)
※日時選択可、事前登録制。開始・終了時間が前後する場合があります
会場:大手町サンケイプラザ 3F( 千代田区大手町1-7-2 )
定員:各回30人 ※応募者多数の場合は抽選
主催:株式会社グローバルライフ
運営協力:metropolitana( 産経新聞社)
参加費:無料
申込締切:2026年6月19日(水)正午まで
お問い合わせ:マネーセミナー事務局
メール:metro@sankei.co.jp
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