アヌ・レイノネンさんが、本展のために描きおろしたドローイング作品

≪外苑前≫フィンランドの風土が育てた感性、デザイナー アヌ・レイノネンの展覧会


 湖や森に囲まれたアトリエで創作活動を行うフィンランドのデザイナー、Anu Leinonen(アヌ・レイノネン)さんのドローイングを集めた「Anu Leinonen Art & Textile Exhibition」が10月1日(土)から、港区北青山のdoinel(ドワネル)で開催されます。

 自身のアートワークも精力的に行っているアヌさん。白樺の皮を使った伝統工芸に関心を持ち、湿気の残る6月には自ら丁寧に皮を剥ぎ、そこからランプやカーテンなどユニークな作品を制作しています。本展の開催に向けて、季節の移ろいでさまざまな表情を見せる白樺の森や、小さな島々が浮かぶ海、ユハンヌス(夏至祭)に行われる篝火(かがりび)などアヌさんを取り巻く日常の風景からインスピレーションを受けたドローイングを新たに描き下しました。会場では、作品の基になった風景の写真も一緒に展示されています。


アヌ・レイノネンさんのドローイング作品


作品にインスピレーションを与えたフィンランドの風景 Photo by Anu Leinonen


 フィンランド東部、湖水地方出身のアヌさんは、豊かな自然とハンドクラフトが根付いた環境で育ちました。おばさんが編んでくれたニットを着て、美術やデッサンが大好きだった子供の頃からファッションデザイナーになることを夢見て美大に進学。卒業後、ヘルシンキとパリでファッションデザイナーとしてのキャリアをつみ、Anu Leinonen の名前でコレクションを発表しました。そして、マテリアルにこだわった彼女のブランドは、ヨーロッパのみならずスカンジナビアの人気が高まってきていた日本のバイヤーからも注目を浴びました。現在は故郷のフィンランドに戻り、デザイナーとして「LAPUAN KANKURIT(ラプアン カンクリ)」をはじめとするブランドのデザインを手がけるほか、アートセラピーのインストラクターとしてワークショップを行うなど活動は多岐に渡っています。

アヌ・レイノネンさん。ヘルシンキの自宅兼仕事場にて


 会場では、ラプアン カンクリのフェアも開催。アヌさんがデザインした、ウォッシュドリネンを使ったタオルやブランケットシリーズに加え、新作のスカーフも販売されます。

アヌ・レイノネンさんがデザインを手掛けるプアン カンクリのリネンシリーズ「USVA」。ウォッシュドリネンを使用したUSVA(フィンランド語で霧の意)は、使うほどに風合いも柔らかです



Anu Leinonen Art & Textile Exhibition


会場:港区北青山3-2-9 doinel

会期:10月1日~18日(12:00~20:00 水曜定休)

入場無料

doinel  www.doinel.net

LAPUAN KANKURIT http://lapuankankurit.jp/





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