恋愛不器用で何かとこじらせがちな女子、「空回りちゃん」。
そんな乙女の恋するハチャメチャ劇場を入り口に、オススメのアートをゆる〜くご案内します。
あの人をどう描く?
子どもの頃、誰もが空回りちゃんのように、家族や親しい人を描いた思い出があるはず。一口に「人間を描く」といっても、肖像画や宗教画をはじめ、実はさまざまな様式や描き方があります。エリザベス・ペイトンは、透明感ある色彩が特徴的な、人物画で知られるアメリカの女性作家。ニルヴァーナのボーカル、カート・コバーンを無防備な姿で表現したり、著名人に限らず恋人から歴史上の人物まで立場や時代にとらわれない目線で描いています。そんな彼女の作品は、どこかファンタジックでおしゃれな雰囲気。背景のエピソードを想像しながらお気に入りの1枚を探すのも楽しそうな、注目の展覧会です。
エリザベス ペイトン Still life 静/生
会場:原美術館(品川区北品川4-7-25)
会期:5月7日(日)まで
開館時間:11:00~17:00(祝日を除く水曜日は20:00まで/最終入館は閉館の30分前)
休館日:月曜日(3月20日は開館)、3月21日(火)
© Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ,London; Gladstone Gallery, New York and Brussels;
neugerriemschneider, Berlin
「Kurt Sleeping」1995 板に油彩
27.9×35.6 cm
Private Collection, New York
illustration&text: 黄身子
東京藝大に通う傍ら、某美術雑誌の編集アシスタントとしても活動中。Twitterでは“自意識過剰と恋愛不適合をゆるコミカライズする漫画”「毎日シンドローム」を連載。
@mososetsunight