片山真理「子供の足の私」2011年 ©Mari Katayama Courtesy of rin art association

《恵比寿》「日本の新進作家」展 写真を未来へつなげる5人


 個人の体験を意外とも思える手法で表現した作品は見る者に強いメッセージを投げかけてくる。東京都写真美術館(目黒区)で開かれている「無垢(むく)と経験の写真 日本の新進作家」展は、刺激的な作品を制作する5人のアーティストが集う展覧会だ。

 あいちトリエンナーレなど各地の美術展へ出品し、近年著しい活躍を見せるのが片山真理(30)だ。彼女は先天性四肢疾患で9歳の時に両足を切断し、義肢を装着して生きてきた。手縫いの人形などとともに自身を写した作品を制作。「子供の足の私」では、不自然に小さな義足をつけ、横たわる作者がいる。義肢は9歳になったばかりの妹の足をかたどったもの。体に比べ、小さく細い人工の足。年月の経過とともに、永遠に止まった時間も見えてくる。

 片山は「今を生きている実感」が自身を作品へと駆り立てるという。今年、出産を経験。妊娠中、故郷へ帰る途中で自らを写した作品は、未来に大きく羽ばたくようで堂々として自信に満ちている。

 現実を写した片山に対し、非現実的な世界を作り出しているのが鈴木のぞみ(34)だ。

鈴木のぞみ「久仁屋工場2階の窓」2013年 ©Nozomi Suzuki Courtesy of rin art association(撮影:木暮伸也)


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