「草上の昼食」の題名から、おそらく多くの人が思い浮かべるのは、仏画家エドゥアール・マネの作品だろう。1863年、サロン(官展)の落選作ばかり集めた展覧会に出品された絵画「水浴」(後に「草上の昼食」と改題)は、森の水辺でくつろぐ着衣の男性と一糸まとわぬ姿の女性を描いたもの。古典絵画をふまえながらも、表したのは神話の世界ではなく、若い男女がピクニックを楽しむ“現代の生活”。当然「不道徳」と大いに物議を醸したが、今では近代絵画の扉を開いたマネの代表作として教科書でもおなじみだ。
マネの先行作に刺激され、後にセザンヌやピカソらも「草上の昼食」と題した作品を残している。中でもマネの「水浴」発表からわずか3年後、若きクロード・モネが描いた「草上の昼食」がある。サロンにデビューして間もない66年、印象派画家として活躍する前の、20代半ばの作だ。縦1.3メートル、横1.8メートル。ロシア・モスクワのプーシキン美術館が所蔵しており、東京都美術館で開催中の「プーシキン美術館展」で初来日した。
