平面性や装飾性を重視し、人間の内面や日常的なシーンを豊かな色彩で表現したナビ派。19世紀末のフランスで花開いた美術運動を本格的に紹介する初の展覧会「オルセーのナビ派展‥美の預言者たち-ささやきとざわめき」が、東京の三菱一号館美術館で開かれている。
ナビ派を代表する画家としてまず第一に浮かぶのがピエール・ボナールだろう。「格子柄のブラウス」は、なんでもない日常的な場面を優しく描出したボナールらしい油彩画だ。猫を手であやしながら食事をする女性。色彩は穏やかで、目鼻から食べ物まで、形は明確ではなくぼんやりとしていて、平面的で奥行きがない。ボナールは江戸後期の歌川国貞や国芳の版画を持っていたほどの熱狂的な日本美術ファン。縦長の画面は日本の掛け軸を連想させ、日本人は親近感を覚えるだろう。
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平面性や装飾性を重視し、人間の内面や日常的なシーンを豊かな色彩で表現したナビ派。19世紀末のフランスで花開いた美術運動を本格的に紹介する初の展覧会「オルセーのナビ派展‥美の預言者たち-ささやきとざわめき」が、東京の三菱一号館美術館で開かれている。
ナビ派を代表する画家としてまず第一に浮かぶのがピエール・ボナールだろう。「格子柄のブラウス」は、なんでもない日常的な場面を優しく描出したボナールらしい油彩画だ。猫を手であやしながら食事をする女性。色彩は穏やかで、目鼻から食べ物まで、形は明確ではなくぼんやりとしていて、平面的で奥行きがない。ボナールは江戸後期の歌川国貞や国芳の版画を持っていたほどの熱狂的な日本美術ファン。縦長の画面は日本の掛け軸を連想させ、日本人は親近感を覚えるだろう。