光と空間を詩的に描き、世界で愛好されている17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメール。現存作品はわずか三十数点といわれるが、その約3分の1にあたる12点がいま、パリのルーヴル美術館に集結しているのをご存じだろうか。注目の特別展「フェルメールと風俗画の巨匠たち」が開かれている。
同館所蔵の2点「天文学者」「レースを編む女」を含め、世界5カ国から集められた作品は次の通り。「牛乳を注ぐ女」アムステルダム国立美術館(オランダ)▽「手紙を書く女」「天秤(てんびん)を持つ女」ナショナル・ギャラリー、ワシントン(米)▽「リュートを調弦する女」「信仰の寓意」メトロポリタン美術館(米)▽「真珠の首飾りの女」ベルリン国立美術館(独)▽「地理学者」シュテーデル美術館(独)▽「手紙を書く婦人と召使い」アイルランド国立美術館▽「ヴァージナルの前に座る女」ナショナル・ギャラリー、ロンドン(英)▽「ヴァージナルの前に座る若い女」個人蔵。日本では2008年の「フェルメール展」の7点が最多記録だが、パリでもこれだけの数がそろうのは1966年以来、半世紀ぶりだとか。