クールな瞳に秘めた情熱
やわらかな光がさしこむ船橋アリーナの廊下にたたずむのは、千葉ジェッツの西村文男選手。ファッションが好きだという彼のポリシーは、毎日洋服のコーディネートをきちんと考えること。雰囲気のあるそのいで立ちに、思わず納得させられる。チーム内での年齢は上から3番目。豊富な経験をいかして、一歩引いた位置から広い視野でチームを見守る。「ベテランなほうなので、自分だけが前に出るのではなく、チームをどう動かすかを意識しています」
バスケットを始めたのは小学生の頃。高校時代はほぼ毎日、バスケに多くの時間を費やしてきた。「高校時代、疲れて帰ってきて気軽に息抜きできるのがゲームでした。その頃から本格的にハマりはじめましたね」。今でも、練習後は自宅でゲームをするのが習慣になっているのだとか。他にも漫画やアニメ、ファッション、そして釣りと、趣味は多数。それがきっかけとなって、ブースター(ファン)とSNSで交流することもあるという。おすすめのアニメ作品をSNS上で尋ねて、DVDをレンタルすることも。「みんなで情報交換をするのが楽しくて。ブースターの方たちとのそういう時間も大事にしています」
ブースターのサポートや運営スタッフの努力、そして選手たちの活躍によって、今シーズン、千葉ジェッツは観客動員数でリーグ18チーム中、見事トップを獲得した。中には親子連れの観客も多いのだとか。「僕たちは子どもたちに夢を与える立場だと思います。試合で良いところを見せてあげたいという気持ちにもなります」。最も勢いのあるチームともいえる千葉ジェッツ。今後もぜひ、西村選手の活躍に注目したい。
《favorite》

4年前から飼い始めたというトイプードルとペキニーズのミックス犬、ニコルくん。「専用の洋服ダンスもあり、ニコルの服が30〜40着ほど入っています」
〈にしむら ふみお〉
from 三重県
birthday 1986年9月24日
height 177cm
weight 68kg
2014年に日立サンロッカーズから千葉ジェッツに移籍し、ポイント・ガードとして活躍。2009年の東アジア大会では日本代表に選出され、2009-2010シーズンではJBLの新人王に輝く。巧みなドリブルと安定したシュート力で、相手チームを翻弄する。

≪千葉ジェッツ≫
千葉県船橋市をホームタウンとし、ホームアリーナは船橋アリーナと千葉ポートアリーナ。ひたすら勝利にこだわり、ブースターが誇れるチームになることを理念として掲げている。昨シーズンは観客動員数10万人を達成。今季もリーグトップとなった。
設立:2011年
ホームアリーナ:船橋アリーナ、千葉ポートアリーナ
マスコット:ゾウのジャンボ