石川県の山中で、明治初期から続く漆工芸 大下香仙工房の蒔絵(まきえ)ジュエリーブランド Classic Ko(クラシック・コー)が15 日(月)から21日(日)まで、青山のショウケース(スパイラル1F)に期間限定ショップをオープンします。
奈良時代に始まり、日本独自の技法として発展してきた蒔絵は、寺院建築や家具をはじめ茶器などに施され、中世から近世にかけ、貴族や武家を中心に調度品として大切に扱われてきました。また、日本らしい雅で華麗な美術品として輸出され、ヨーロッパを中心に海外からも高く評価されています。
1894 年の創立以来120 年余り、代々蒔絵を作り伝えてきた大下香仙工房が展開するジュエリーブランド Classic Ko は、受け継がれてきた装飾技術“ 蒔絵・漆” の手技を駆使しながらも現代の感性を生かし、独自のミックス感覚を持った美しさを表現しています。
Classic Ko のコレクションは、金・銀などの金属粉や色粉を用いた蒔絵技法や、夜光貝などを切り透かした細かな貝片をちりばめる螺鈿(らでん)など、時代を経て受け継がれてきた手技を使いながら、職人が一点一点仕上げています。
細かな筆さばきで絵柄を白蝶貝や天然石のベースに描いたのち、温度や湿度を調整し数日かけて乾燥。その後、丹念に磨き上げることで漆の艶と輝きが生まれます。
日本独自の技法でありながらも、花や草木などの自然のモチーフや、人物や動物の柔らかな表情、東西の文化がミックスされたフォークロア調の文様など、国や文化にとらわれないイメージのデザインは、それぞれの職人の高い技術と感性が光ります。
今回のショップのテーマは『装飾の森』。「森、水、空、光、動植物、鉱物、自然現象」は大下香仙工房の蒔絵師が昔から常にインスピレーションを受けてきたものであり、日本の美意識の中にある自然史感の源。森林の重なりのように幾重にもわたるイメージやスケッチを重ねデザインされ、深い伝統技術によってひとつひとつ丹念につくりあげられます。
会場には、蒔絵の道具や下図、アイデアソースなども展示され、空間全体でClassic Koの世界観を紹介。ショップに足を運び、雅なジュエリーを体感してください。
Classic Ko 期間限定シップ
会期:5月15日(月)〜5月21日(日)
開店時間:11:00〜20:00
会場:Showcase (Spiral 1F) 東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F
※会期中、2万5000円以上を買った先着20人に、制作過程で出てしまう蝶貝の端材を磨き直して制作したピンブローチがプレゼントされます