先日、久々に浅草に行ったのです。ほっこり、浅草歩きでもしようかと『おとなの週末』感覚で、それは気楽にゆるーくいくはずでした。それが!! なんということでしょう。浅草は今や原宿以上に、人混みと行列の街になっていたのです。その半分は海外からの観光客です。世界中から押し寄せるインバウンド軍団。うん、ここは想定内。そうそう、オリンピック前だしね、Welcomeインバウンド景気!そして、やはりご年配の上京組。東京を代表する観光地ですからそこも分かる。だ、が、しかし!想像を超えたのは、20代女子の多さだったのです。
浅草の表玄関、雷門前には、レンタル着物で髪型もメイクもばっちり決めた女子がいっぱいです。もちろん、コスプレ気分を楽しむアジア系観光客も多いのですが、意外と日本人の着物女子が多いのです。雷門は正面入口からそんな彼女たちの自撮りで大渋滞です。そしてメインストリートである仲見世通りにも、異変が起きていました。あちらこちらに大行列ができています。名物の人形焼きにではなく、メロンパンやソフトクリーム、新興食べ歩きグルメに大行列ができているのです。着物を着ていても食べやすい、一口サイズで、きな粉たっぷりの袋入りきびだんごにも大行列。もちろんここでも、彼女たちは自撮りツーショットに夢中です。とにかくここ数年で浅草名物はすっかり様変わりしたようです。そして、改めて浅草を見ると、ここはインスタスポットのメッカ。原宿のパンケーキやポップコーンをコンプリートした女子たちの、格好のインスタ映えポイントとして一気に注目されているようです。
さて、そんな若者の自撮りパワーに追われた我々は、観音裏にあるホットケーキで有名な喫茶店「天国」に向かいました。ここも浅草特集には必ず登場する場所です。すると、こちらにはまた違う人種が並んでいました。『POPEYE』風デートなカルチャー系カップルです。男子はメガネ&トレンチコート。シンプルだけど品が良く、手元には文庫本。その横にいるのは「ゆるふわ女子」。ふんわりまとめた完璧な抜け感ヘアに、足元は白スニーカー。ゆるっとした抜け襟シャツにフレアスカート。手元にはオリンパスPEN。男子は『dancyu』あたりを読み込んでいそうな雰囲気です。この彼女、もちろんインスタ女子でもありますが、女子デートチームと違うのは、自撮りにさりげなく彼氏を入れ込むこと。モテアピールポイント満載なのです。彼らが並ぶのは浅草の老舗です。たとえば亀十のどら焼きだったり、大黒屋天麩羅の天丼、洋食のヨシカミ、と、渋めの選択。
どちらのデートにとっても浅草はちょうどいい場所です。伊勢神宮前のおかげ横丁同様、食べ歩きグルメ+パワースポットは最強のマッチングということなのでしょう。スピリチュアル女子の間でも、特に浅草寺の本堂の裏側にある裏観音はパワーが強いということで、最近話題です。原宿はファッション&ショッピングが基本ですが、浅草はゆるゆると歩いて食べて、ご利益もあって、一度で何倍も楽しめるスポット。夜は"奥渋谷"ならぬ"裏浅草"あたりのディープな居酒屋に最近は東京の西側にいるオシャレ系の方々が集まっているようです。ゆるくて深くて、和なインスタポイントに溢れるカオスな街、浅草。まだまだブームは続きそうです。
THIS MONTH'S CODE
#レンタル着物
現地の友人いわく、このレンタル着物が増えてから、ぐっと20代女子の出没率が増えたそう。ヘアメイク込みで、2000円台から。激安!!
#亀十のどら焼
あんこ好きな私が選ぶ東京のベストどら焼き、亀十。ふわっふわの皮がたまらない!!
#浅草寺の本堂の裏側にある裏観音
スピリチュアルに強い友人に「浅草行ったら必ず行くように」と言われるパワースポット。見逃しがちなので要注意。