6月はジューンブライドだったってことかもですが、最近私のFBのタイムラインは結婚式の写真でいっぱいです。つい最近は、23歳のモデルの子が結婚&妊娠のご報告。そういえば、最近の結婚報告はほとんどが20代女子でした。そして、私の元アシスタントのRちゃんも今年27歳で入籍しました。彼女が選んだのは同世代の青年。とても可愛いカップルです。だけどお姉様&お兄様たちは、27歳の結婚にざわざわしております。「えー、早すぎない?」「もっといろんな人と出会ってからでいいんじゃない?」
早婚な彼女たちに結婚する理由を聞くと「今が一番幸せだから」と言います。40代アッパーの私たちにとって、早婚とは地元のヤンキーな友人たちの特権でした。早婚=できちゃった結婚という図式も多かったのです。が、今の20代の子たちに共通するのが「今の幸せ」への満足度の高さです。5年後、10年後の幸せのために若い時代をあくせく我慢することより、今好きな人と一緒の時間を楽しみ、この先のことはあまり深刻に考えないってこと。
男子にもこの傾向はあります。ちょっと前ですと、結婚することは男子にとっては高いハードルでした。今の給料じゃ奥さんを養えない、結婚資金が貯たまっていない、的に。でも本音はまだまだ遊び足りない、なんですけどね(笑)。今の早婚カップルに聞くと「ふたりで暮らした方がずっと楽なんです」と、言います。最初から共働き想定なので、家賃だって二人で払えばいい。男子のちょっとしたプライド「俺がお前を食わしてやる」がなければ、早婚はじつは経済的にも合理的判断なんです。
そして、早婚な女子は「ウエディングドレスを若いときに着たかった」とか、「結婚式も会費制にすれば、負担が軽いし」と言います。そうなんだよなーーー。私の周りにいる、40代未婚女子が結婚しなかった(参照:ドラマ『私結婚できないんじゃなくてしないんです』)理由に、「もっといい人が現れるかも」病がありました。仕事で成功している女子ほど、この傾向が強いように思います。大学時代つきあっていた彼とは、就職後お互いが忙しくなってフェイドアウト。何人かつきあってはきたけど、どこかでもっといい人が、と未来に夢見てきた結果、気がつけば未婚のまま。仕事に打ち込んだ結果、自分でマンションが買えるほどの貯金があるけど、意地でも賃貸マンションに執着、でもそろそろ猫が飼いたい、という女子です。彼女たちには長いライフプランがありました。今より収入も上がって、素敵なお金持ちと結婚して、夢はタワーマンション…。(遠い目)。
だけど気づけば、今やいつ南海トラフ地震が起こるかもしれない状況です。ゆとり世代と言われる彼らは、子供時代に阪神・淡路大震災を経験し、就職時に東日本大震災、そして先日の熊本・大分地震を経験しています。将来のために貯金する事も大事だけど、それよりも今を楽しむことが一番大事って、悟っているようにも思えます。だから遠い未来よりも、今そこにある手のぬくもりを求めるのです。
こうなると、彼女たちが子供を早めに産む傾向となり、少子化にもストップがかかるかもしれません。実際出生率は上昇傾向にあります。早く結婚、早く子育て。それにはちゃんと保育所整備が大切! おっと、早婚はいいことがいっぱいですね。
THIS MONTH'S CODE
#27歳で入籍
世間では27歳で結婚は早くはないかもですが、ことマスコミ業界ではかなり早婚な部類になります。私の個人的、体感結婚平均年齢は33歳。
#『私結婚できないんじゃなくてしないんです』
6月に終了したTBSドラマ。主人公は中谷美紀。40歳手前で結婚に揺れる女子を描いて話題に。一言一言刺さるせりふ満載。たとえば「立ち上がるなら今だ、女の価値が一番高いのは常に今なんだから」など。原作は水野敬也。納得。
#出生率は上昇傾向
厚生労働省が5月23日に発表した2015年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に何人の子どもを産むのかを推計した合計特殊出生率は1.46となり、2年ぶりに上昇した。ただし、これは一時的な傾向という見方もある。
軍地彩弓(ぐんじ・さゆみ)
『ViVi』『GLAMOROUS』を経て、コンデナスト入社。『GQ JAPAN』編集長代理を務めた後、『VOGUE girl』を創刊。2014年7月より『Numero TOKYO』に参加。gumi-gumi主宰