まるでアトリエのような展覧会場

《池尻大橋》エルメス プティアッシュなどとのコラボで知られるプロダクトデザイナー 藤城成貴の個展開催中


 エルメス プティアッシュ、アディダス、今秋に発売された有田焼の新ブランド「2016/ 」など、国内外のさまざまなブランドとのコラボレーションで知られるプロダクトデザイナー 藤城成貴氏の個展「Studies Shigeki Fujishiro」が、目黒区青葉台のNanameで開催されています。

 会場では、これまでの約15年間にデザインの過程で製作した約160点の模型と、自身で撮影をした、どこかでふと目にしているような日常のシーンが写し出された写真が展示されています。多くのデザイナーと同様、デザインのプロセスで模型製作を欠かさないという藤城氏は、できるだけ〝完成品〟に近い模型を作り、形や色を確認。そして、具体的なシーンに模型を置いてみたり、模型を含んだリアルな風景を作り、写真を撮るという手法をできるだけとるそうです。その写真を通して一旦自分から距離をおき、自分ではない他の誰かがデザインをしたものを見ているかのような状況を作る。「そのときが、自分のアイデアが本当に意味のあるものか、と冷静に判断できるタイミングなのです」と藤城氏は語ります。

藤城成貴氏のデザインしたイデーの家具 photo: Shigeki Fujishiro


藤城成貴氏のデザインしたアディダスのシューズ photo: Shigeki Fujishiro


 藤城氏のアトリエは、マテリアルの欠片から〝完成品〟と見まがうほどのものまで、さまざまな色や素材、制作段階のもので一杯。縮小された椅子やテーブル、ソファ、照明、スニーカー、お皿のようなものや箱のようなもの、素材、何かのパーツのようなものまで、ものが生まれる前の発想の源の集まった空間です。この個展では、そんなアトリエに足を踏み入れたような体験をすることができます。


Studies Shigeki Fujishiro

会期:12月25日(日)まで

営業時間:11:00~19:00(最終日は18時まで)

会場:Naname(目黒区青葉台3-5-33 川邉ハイツ1F デイリープレス内)

http://dailypress.org/news/2999/





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