日比谷松本楼の4代目社長になった小坂文乃さん

《日比谷》老舗あり 日比谷松本楼 手作りの味にこだわる都心の洋食

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 霞が関の官庁街や高層ビルに囲まれた日比谷公園(東京都千代田区)でゆっくり食事が楽しめる「日比谷松本楼」。まだ洋食が珍しかった明治36年、日比谷公園の誕生とともに開店した。その歴史は、落ち着いた店内とは裏腹に2度も店舗を焼失する苦難に満ちたものだった。そのたびに顧客に支えられて復活し、今日に至っている。一国のトップから散策中の客まで幅広く愛される理由は、手をかけた料理を手頃な価格で提供し続けることにある。

 平日のランチタイム、開店と同時にテラス席は満席になり、赤ちゃん連れやビジネスマンらが、おしゃべりとともに名物のカレーライスを楽しむ。すぐそばにある樹齢400~500年以上とされるイチョウの大木の新緑が心地よい-。

 昨年4月に家業を継ぎ、4代目社長となった小坂文乃(あやの)さん(50)は「カレーは辛すぎず子供も食べられるように、どなたでも入りやすい雰囲気と値段を守ることに気をつけている」と話す。

 料理は大量生産を避け、チキンライスを一からフライパンであおるなど手作りの味わいにこだわる。

同店の始まりは、当時の東京市が、日比谷に日本初の洋風公園を造るに当たり、レストラン事業者の入札を実施。小坂さんの曽祖父に当たる梅吉が落札したことだ。店舗は「マンサード」と呼ばれる洋風の腰折れ屋根と出窓のある3階建ての洋館が人々の目を引いた。

 やがて松本楼でカレーを食べてコーヒーを飲むことが流行。若い詩人や画家が集まり、夏目漱石ら文豪にも愛された。

続きは、https://www.sankei.com/life/news/180604/lif1806040001-n1.html



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