メトロポリターナで初めての、旅と食をテーマにしたちょっとユニークなイベント「旅するカルチャースクール~イタリア編~」が29日(木)、表参道テラスで開かれました。都内在住、通勤の女性読者ら約50人が参加し、イタリアワインとオリーブオイルの奥深い世界を体験しました。
イベントは「ワインで学ぶイタリア」と「オリーブオイルで学ぶイタリア」の2部構成。第1部ではまず、イタリアの大統領官邸やイタリア大使館の公式晩餐会の食卓などでも必ずサーブされるスプマンテとしても有名な、シャルドネ100%の「フェラーリ・ブリュット」で乾杯! キャンティ・クラッシコDOCGなど4種類のワインが次々と登場し、イタリアンフード&レストランを運営する「イータリー・アジア・パシフィック」の商品本部長で〝イタリアワイン通〟でもある軸屋泰平さんとナビゲーターの伊佐知美さんが、それぞれのワインの生産地や特徴とともに、南から北までのイタリアのおすすめ観光スポットや現地でのエピソードを披露しました。
個性豊かなワインを味わった第1部のクライマックスは、イタリアチーズの王様とも呼ばれる「パルミジャーノ・レッジャーノ」の解体ショー! 約40キログラムという、大の大人でも抱えきれないほど大きなホールチーズの側面に、職人が大胆にナイフを突き立てていきます。参加者も解体に挑戦、ナイフを何周もさせた末にようやく割れると、会場は大きな歓声とチーズの濃厚な香りに包まれました。割り立てのチーズは早速生ハムなどとともにサーブされ、女性たちはふくいくたるチーズの香りと旨味、ミルクのコクを楽しんでいました。チーズ解体に挑戦した、都内在住の会社員の女性(29)は「チーズを切るのは思いの外力が必要でびっくりしました。パルミジャーノ・レッジャーノが大好きなので、切るたびに良い香りがして、もう最高でした」と興奮気味に話してくれました。
第2部では料理研究家でオリーブオイルソムリエであるベリッシモ・フランチェスコさんが登場。オリーブオイルもワインと同様に産地によって風味が異なることや、イタリアのオリーブオイルの特徴などを、スライドを使いながら解説した後、高品質なオイル2種類を使って試飲の仕方、オリーブオイルの選び方をレクチャーしました。
ベリッシモさんによると、試飲する際のチェックポイントは、色、香り、味の3つ。オリーブオイルの香りは、試飲カップの底と上部を手で覆い、底をこすって温めてから確認します。温めることで香りが強まり、特徴がわかりやすくなります。味を見る際には、オイルを舌の上に乗せて空気を含ませた後に、飲み込みます。オイルを飲む、というちょっと珍しい体験に、なかには戸惑う参加者も。ベリッシモさんが「オイルの辛味や苦味は、ポリフェノールが入っているからなので、良いことです。逆に辛味が全然なければポリフェノールが足りないということです」と説明すると、会場からは納得と驚きの声が上がっていました。
イベント終了後、世田谷区在住の会社員の女性(47)は「様々なワイン会に参加してきましたが、こんなに素敵な会場で、こんなにおいしいワインが飲めるなんてびっくりしました。オリーブオイルも種類によって味が違っておもしろかったです」と話していました。