毎年、海に流れ出るプラスチックゴミは約800万トン。これをなくすために、私たちは何ができるのか?ひとつの答えが、この春日本にやってきます。
小木:今日のゲストは、ニュージーランドから。《エティーク》のブリアン・ウエストさんです!
ブリアン:小木さんこんにちは。お久しぶりです!
小木:《エティーク》は、僕らが大注目しているブランドです。固形シャンプーが代表的なアイテムですが、《エティーク》の特徴は、すべての製品においてプラスチックを使わないということ。つまり、環境に対する意識がとても高い。だから日本で紹介できるのがとてもうれしいです。
ブリアン:ありがとうございます。私たちのミッションは、プラスチックボトルをこの世からなくすことです。たとえば、プラスチックボトルに入っている一般の液体シャンプーは、約70%が水分です。コンディショナーであればその割合は、約90%になります。でも、水ってお風呂にありますよね?
小木:つまり、シャンプーの成分に水は不要ということ?
ブリアン:そうです!水分を取り除けば、プラスチックボトルも必要なくなる、というのがブランドの出発点なんです。7年前に始めた《エティーク》は、いまでは48種類の製品がありますが、すべてプラスチックフリーです。パッケージは、生分解性のものを使っています。
小木:水を取り除くというのは、言われてみれば当たり前のことだけど、なかなか思い浮かびません。
ブリアン:あと実は、固形シャンプーのほうが液体よりも製造コストが高いんです。
小木:だから今まで誰もきちんと取り組んでいなかったんだ。その発想にたどり着いて実際につくれたのは、環境保護に対する意識が高いからなんだと思います。
ブリアン:もちろん自然はすごく大切にしています。森の中でハイキングしたり、湖で泳いだり、日常的に自然と触れ合う機会は多いし、動物保護も小さな頃から考えていました。私は、この惑星を守りたいんです。
小木:ニュージーランドは自然が豊かだから、自ずとエシカルな意識が高くなるんでしょうね。
ブリアン:そうかもしれません。
小木:いま、海洋プラスチック問題が世界的に注目を浴びていますよね。年間約800万トンのプラスチックゴミが海に流れ込んでいて、それが生態系や人体に悪影響を及ぼすのではないかと危惧されています。
ブリアン:日本での取り組みは?
小木:昨年6月のG7サミットで「海洋プラスチック憲章」が採択されて、日本は署名しなかったけれど、その後一気にいろいろな企業がこの問題を意識し始めました。たとえば、ストローの素材を紙に変えようとしたりとか。サスティナブルは、避けて通れない経営課題で意識が高まっています。コスメキッチンでは、創業からマイバッグを推奨してきましたが、いよいよ無料提供を終了しました。
ブリアン:それは素晴らしい!そういったことをきっかけに、みんながこの問題について考えはじめてくれるといいですよね。
小木:《エティーク》の製品クオリティは高く、ぜひ多くの人に使ってもらいたいです。サスティナブルを自分のこととして考えるのは、簡単ではありませんが、キレイになれる固形バーを通じてならエントリーしやすいはず。
ブリアン:機能的には液体のシャンプーに負けません。環境のために何かしたいという方には、いちばん簡単な第一歩にきっとなるはず!
小木:僕も自信を持っておすすめします!
《THIS MONTH GUEST》
〈ethique〉創設者・CEO ブリアン・ウエストさん
Brianne West
2012年に《エティーク》をニュージーランドで設立。プラスチックフリー、パーム油不使用の製品などでサスティナブルなビジネスを展開。美しい地球を、未来に繋げていく。
Shampoo & Conditioner
日本展開アイテムは、シャンプー4種(1980円)とコンディショナー2種(2100円)。110g のシャンプーバーは、液体シャンプー350mL3本分に相当する。