アルザス地方に伝わる伝統的なクッキーでギルトフリーなクリスマスを!『ウェルネススイーツ』

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 もうすぐ年の瀬。クリスマスには、この一年を振り返りながら、心と体にやさしいスイーツを味わいたい。できることなら、手軽につくれるウェルネスなクッキーを。本場のレシピなら、おうちでも格別なクリスマス気分が味わえるはず。

 クリスマスツリー発祥の地とされ、「クリスマスマーケット」でも有名なフランス北東部に位置するアルザス地方には、80種類もの伝統的なクリスマスクッキーがある。そうしたクッキーをホームメイドで楽しんだり、ラッピングしてギフトにする習慣もあるそうだ。その本場のレシピを教えてくれたのは、フランス菓子研究家の大森由紀子さん。アーモンドや卵など、素朴な材料でできるものばかり! 通常小麦粉を使用する絞り出しクッキーの「シュプリッツ」は、特別に米粉を使ったレシピにアレンジしてもらった。一度食べたら忘れられない、ウェルネスなクリスマスクッキーづくりに挑戦してみよう!

【A】スパイス香る星型クッキー《エトワール》

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[材料]星型(約5cm幅) 約15枚分

卵白20g
グラニュー糖45g
アーモンドプードル100g
シナモンパウダー小さじ1/4
クローヴパウダー小さじ1/4

[つくりかた]

1. メレンゲをつくる。ボウルに冷やしておいた卵白を入れ、ハンドミキサーで6分立てに泡立てる。グラニュー糖を3回くらいに分けて入れながら、さらにもったりと泡立てる。グラサージュ用に大さじ1を別にしておく。

2. 残りの材料を加えて木べらで混ぜ合わせたら、手でひとまとめにする。ラップをかけて涼しい場所に30分ほど置く。オーブンを160℃に予熱しておく。

3. めん棒を使って2の生地を厚さ4mmほどに伸ばしたら、手早く星型で抜く。残った生地は、再びまとめて伸ばして型で抜いていく。

4. 天板にクッキングシートを敷き、型で抜いた生地を並べたら、グラサージュ用のメレンゲを刷毛で表面に塗る。

5. 160℃のオーブンで約20分焼く。

【B】バターの味わいがひろがる《シュプリッツ》

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[材料]約15個分

バター90g
粉糖45g
少々
バニラエッセンス少々
卵白30g
米粉105g

[つくりかた]

1. バターと卵白を常温に戻しておく。オーブンを180℃に予熱しておく。

2. ボウルにバターを入れ、粉糖を3回くらいに分けて加え、木ベラで混ぜる。そこに塩とバニラエッセンスを加えて、さらに混ぜる。

3. 卵白を少量ずつ加えて、その都度しっかりと混ぜ合わせる。米粉を加えて均一に混ざったら、大きめの星口金をつけた絞り袋に生地を入れる。

4. 天板にクッキングシートを敷き、そのうえに円や波を描くように絞り、180℃のオーブンで15分焼く。

【C】乾燥させて焼き上げる《アーモンドロッシェ》

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[材料]約10〜12個分

卵白33g
グラニュー糖40g
アーモンドパウダー50

[つくりかた]

1. オーブンを120℃に予熱しておく。

2. メレンゲをつくる。ボウルに卵白とグラニュー糖を入れ、湯せんにかけ、ハンドミキサーで泡立てる。

3. メレンゲの表面が、ハンドミキサーでかき混ぜたスジがはっきりと見えるまで泡立ったら、アーモンドパウダーをふるって加え、ゴムベラで混ぜ合わせる。

4. 天板にクッキングシートを敷き、大さじのスプーンで3をすくい落としながら並べていく。

5. 120℃のオーブンで1時間じっくりと焼く。


フランス菓子研究家 大森由紀子

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パリのル・コルドン・ブルー卒業。帰国後も定期的に渡仏し、フランス全土の食文化や歴史の研究を続けてきた。2016年、フランス政府よりフランス共和国・農事功労章シュバリエ勲章を受勲。料理教室「エートル・パティス・キュイジーヌ」を主宰。「スイーツ甲子園」をはじめとするコンテストのアドバイザーや審査員なども務める。近著に『フランス伝統料理と地方菓子の事典』がある。今号に登場するアイシングクッキーやクリスマスカードの装飾は、アシスタントを務める娘のYumeさん作。



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