サウナブームの勢いは、とどまるところを知らない。都内には、趣向を凝らしたサウナが次々にオープンし、“ととのう”ムーブメントがあちこちで起きている。サウナを体験した先には、どんな幸せが待っているのだろう?その世界を垣間見に、街へ繰り出そう。
渋谷サウナス
都会に誕生したサウナ文化の発信地
渋谷区桜丘町のさくら坂沿いを歩くと見えてくる「サ」の文字が掲げられた建物。ここが、『マンガ サ道』の作者であり、近年のサウナブームを牽引するタナカカツキ氏が総合プロデュースを手がける「渋谷サウナス」だ。昨年12月、この地にオープンした。
館内には、コンセプトが異なる9つのサウナ室と4つの水風呂が。建物は西側と東側に分けられ、それぞれ男女別の浴室となっている。割り振りは日替わりのため、日をあらためればすべてのサウナ室を体験できるというわけだ。真っ暗な空間で、自分でサウナストーンに水をかけて室内の湿度を上げる「セルフロウリュ」ができるサウナ室や、ベッドのようなつくりで寝転ぶことができるサウナ室などをひと部屋ずつ巡り、違いを体感するのも面白い。体を芯まで温めたら、寝転ぶタイプの水風呂や水深160センチの水風呂で全身をしっかり冷やし、外気浴でリラックス。予約をすれば、サウナ室内で蒸気をあおぐ「アウフグース」や、白樺などの若葉を束ねたヴィヒタで体を刺激する「ウィスキング」のサービスも受けられる。サウナのあらゆる魅力をここだけで満喫することが可能だ。
心身を落ち着け、完全な休息ができる空間づくりを目指したという浴室は、随所にこだわりが詰まっている。照明は目にやさしい明るさに調整し、肌が触れる柱や浴室のふちは角を削って、なめらかな触り心地に。また、視覚的なノイズを最小限に抑えるため、サウナ室にテレビや時計は置かれていない。足を楽に下ろせるように座面下がZ状に屈折したサウナ室や、座り心地を追求して背もたれの角度が計算された休憩室…。そのこまやかな心配りが、癒やしにつながるのだ。
サウナ後は、レストランでヘルシーなサウナ飯を味わってもよし、冴えわたる頭で仕事に没頭してもよし。多幸感に包まれながら、ただのんびりとした時間を過ごしたっていいだろう。渋谷の喧騒から少し離れた先にある、サウナを愛する者に捧げる夢のような場所。サウナの魅力を味わい尽くせる場所が、またひとつ増えた。

ドラマ『サ道』の劇伴を担当した音楽家・とくさしけんご氏と、音響設計などを手がけるホワイトライトの共同開発による音響システムを導入した「サウンド サウナ」。音がきれいに響くよう、室内は凹凸をつけた設計に。

“ととのい”を実感するには、自律神経を整える外気浴が重要。この外気浴スペースでは、天気がいい日は陽光が差し込み、のびのびと外気浴ができる。

茶室をイメージした「テータ サウナ」。黒文字茶を使ったロウリュも醍醐味。

樹齢数百年のフィンランドパインが立ち枯れた際にとれた希少な木材「ケロ」を使用した「ケロ サウナ」。甘い香りで優雅なリラックスタイムを。

渋谷サウナスのオリジナルグッズを扱うショップ。レストランで提供しているお茶やヴィーガンカレーの販売も。

レストランのメニューはすべてヴィーガン対応。オロナミンCでポカリスエットを割ったサウナ後の定番ドリンク・オロポも、はちみつ不使用の自家製。(左)フレッシュフルーツのスムージー 990円 /(右)クラフトオロポ 660円

SHIBUYA SAUNAS
渋谷区桜丘町18-9
[営]8:00〜24:00
[休]不定休
平日(150分)3080円
土・日・祝・特定日(150分)3850円
(ほか朝割、超過時の延長料金もあり)
https://saunas-saunas.com