photo: Shigeo Kosaka, illustration: Chika Miyata text: Naoko Ando, edit: Hideki Taira, Shiori Sekine(EATer)

いまこそ、3つのヒルズへ![いまこそ、3つのヒルズへ!]

おでかけ

 東京メトロ日比谷線の3駅でつながる麻布台ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、六本木ヒルズは、いま、注目のランドマークだ。その魅力を、街づくり、グルメ、アートから紹介。新年のお出かけは、どのヒルズからにする?


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文化と芸術を核とした
3ヒルズが融合する街に。

 2023年11月24日に開業し、連日、大きなにぎわいを見せている「麻布台ヒルズ」。10月に最後のタワーが完成して4棟すべてがそろった「虎ノ門ヒルズ」。昨年開業20年を迎えた「六本木ヒルズ」。これらヒルズシリーズは、都市再開発事業を推進する森ビルが理想とする都市モデル“ヴァーティカル・ガーデンシティ(立体緑園都市)”を具現化したものだ。オフィス、住宅、商業施設をはじめとした生活・都市機能を徒歩圏内にコンパクトに集約し、建物は超高層化することで、地上部を公園や広場、森など自然豊かな緑地にするという都市開発手法である。

 さらに、街づくりにおける重要な要素のひとつに、“文化・芸術”を掲げている。経済と文化を両立することが人々をひきつける磁力になりうると、ヒルズごとに異なる文化拠点を創出し、パブリックアートも点在させるなど、都市に文化的な魅力を組み入れた開発に取り組んでいる。

 コンセプトこそ違えど、街づくりへの思いはひとつに、国内外の多彩な人々を魅了する3つのヒルズ。これらが連携・融合し、住民やオフィスワーカー、来街者によって相互利用されることで、新たな文化・経済圏の創出につながる。それが世界をひきつける磁力となり、東京を、日本の未来を大きく牽引することになるのだ。国際的で多様性にあふれるこのエリアは、東京の新たな国際新都心となりうるポテンシャルに満ちている。
 

3駅が3ヒルズをつなぐ。
いざ、“ヒルズ巡り”へ。

虎ノ門ヒルズ、麻布台ヒルズ、六本木ヒルズは、虎ノ門ヒルズ駅・神谷町駅・六本木駅と、東京メトロ日比谷線で連結していて、往来もスムーズ。麻布台ヒルズと虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの一部の施設やショップなどは順次オープン予定で、これからが楽しみだ。まずはグルメとアートから、それぞれのヒルズの魅力を体感してみて!


麻布台ヒルズ

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©DBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills

緑に包まれ、人と人をつなぐ“広場”のような街。

 森ビルが手がけてきたヒルズのノウハウをすべて注ぎ込んだ「ヒルズの未来形」として誕生。人々が自然と調和しながら、心身ともに健康で豊かに生きることを目指す「グリーン&ウェルネス」をかたちにした街だ。8.1ヘクタールという広大な敷地には、四季を感じさせる豊かな緑に囲まれる中央広場をシンボルに、商業施設(フード、ファッション、ビューティなど約150店舗が出店)、オフィス、住宅、ホテル、医療施設、インターナショナルスクールなど、多岐にわたる生活機能と緑化空間がシームレスにつながる。緑があふれる環境の中に軒を連ねるトップクラスのラグジュアリーブランドの路面店や、大規模なフードマーケット、アート集団“チームラボ”と手がけたデジタルアート ミュージアムなど、話題の施設も満載だ。3棟の超高層タワーの外観デザイン、低層部のユニークな建築とランドスケープは、世界的な建築家・デザイナーが設計。アートと建築が楽しめる、カルチャースポットでもある。
※一部の施設やショップは順次オープン予定


AZABUDAI HILLS
港区麻布台1-3-1 ほか
東京メトロ「神谷町駅」 5番出口直結
https://www.azabudai-hills.com


虎ノ門ヒルズ

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東京と世界を結ぶ「グローバルビジネスセンター」。

 2014年に誕生した「森タワー」を起点に、「ビジネスタワー」「レジデンシャルタワー」と段階的に拡大・進化してきた虎ノ門ヒルズ。昨年10月に東京メトロ「虎ノ門ヒルズ駅」と一体開発した最後の超高層タワー「ステーションタワー」が開業したことで、ひとつの街として完成を迎えた。駅直結の広場や、森タワーとつなぐ地上デッキが整備されたことで人の往来がより活発になり、さらなるにぎわいを見せている。ステーションタワーには、飲食店を中心にフラワーショップや雑貨店など、27店舗が集まる駅直結の商業施設「T-MARKET」、東京初の「アンバウントコレクション by Hyatt」ブランドのホテルとなる「ホテル虎ノ門ヒルズ」、東京から世界に向けた新たな情報発信拠点「TOKYO NODE」などがオープン。これにより、国際水準のビジネス環境、住宅、ホテル、商業・文化施設など、世界中から集まる多様な人々を迎え、つないでいく結節点「国際新都心・グローバルビジネスセンター」としての環境が整うことに。
※ステーションタワーの一部の施設やショップは順次オープン予定


TORANOMON HILLS
港区虎ノ門2-6-1 ほか
東京メトロ「虎ノ門ヒルズ駅」「虎ノ門駅」直結
https://www.toranomonhills.com


六本木ヒルズ

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アートの一大発信地となる「文化都心」。

 アートや文化の力こそが、都市に人をひきつける磁力のひとつになるーそんな思いから、街のコンセプトに「文化都心」を掲げた六本木ヒルズ。その象徴として、森タワーの最上層には森美術館やアートギャラリー、展望台、会員制のダイニングクラブなどの文化拠点を設けている。また、商業施設、オフィス、住宅、映画館、ホテル、庭園・緑地など、生活・都市機能を高度に複合させたコンパクトシティの先駆けとして、発展を続けてきた。昨年4月で開業20年。いまも年間4000万人もの人々が訪れる。六本木ヒルズが社会に与えた影響は大きく、多様な都市機能を備えた街づくりが都市開発の定石になったのはもちろん、周囲には国立新美術館を筆頭に、大規模なアート施設が相次いで開業。2009年からは東京都などと「六本木アートナイト」を共催し、これらに呼応するかのように、国内外から続々と現代美術のギャラリーがオープン。「文化・芸術の街」として六本木の価値を高めたといっても過言ではない。


ROPPONGI HILLS
港区六本木6-10-1
東京メトロ「六本木駅」 1C出口直結
https://www.roppongihills.com




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