最高の走りを目指し、鍛錬を続ける競輪選手。厳しい鍛錬が求められる競輪の世界で、女性選手はどのように自分と向き合い、競技に取り組んできたのか。「ガールズケイリン」小林莉子選手の歩みを振り返りながら、女性アスリートの活躍を見ていこう。
ガールズケイリンを憧れの職業へ。
現役選手が語る魅力と課題とは?
2012年に再始動した「ガールズケイリン」の1期生として競輪学校(現:日本競輪選手養成所)に入学した小林莉子選手。自身のこれまでを振り返り、期待と不安の中で練習を重ねてきたと話す。「はじめは右も左もわからず不安でしたが、レースを成功させようと同じ目標に向かう同期がいたことが心強かったです。徐々にタイムが伸びてくると、“自転車って乗れば乗るほど面白いな”と感じられて。同期の中にはスポーツ未経験者もいたので、経験を問わず突き詰めれば必ず強くなれると信じていました」。
一方で、女性選手として競輪をするには、さまざまな苦労もあったという。「競輪はオールシーズン行われる競技で、ほかのスポーツのようにオフがありません。なので、産休から復帰した選手が安心して戻れる環境が整っていなかったり、生理による不調があっても十分に休める状況がつくりにくかったり…。体調やライフステージによって調整がしにくいことは、少なからずあると思います」。
そんな現状と向き合いながら活躍を続ける小林選手。これまでの競技人生で感じた変化と、今後の目標は?
「新たに女性専用のシャワー室やパウダールームが競輪場の中にできたり、開催指導員や地区の幹事に女性選手が立候補できるようになったりと、前向きな変化も感じています。だからこそ、私たち選手が競輪界を盛り上げて、子供たちに憧れてもらえるくらい魅力的な職業にしたいです。個人の目標としては、やっぱりガールズグランプリ優勝。そして、新設されたGI優勝も目指しています!」
競輪場へ気軽に足を運んでほしいと話す小林選手。「競輪は選手の息遣いが聞こえるくらい間近で観戦できて、とても迫力があるんです。ぜひ、白熱のレースや競輪場ならではのグルメを楽しみにいらしてください」。
ガールズケイリンは、これからさらなる盛り上がりが期待される競技のひとつ。小林選手も出場予定の「第2回オールガールズクラシック」から、競輪観戦デビューをしてみてほしい。
小林莉子さん
こばやし・りこ 1993年3月26日、東京都出身。2012年に競輪選手としてデビュー後、同年に開催されたガールズグランプリで初優勝を飾る。2022年には、ファン投票上位の選手が出場する「ガールズケイリンコレクション2022 西武園ステージ アルテミス賞レース」で優勝を飾り、今後のさらなる活躍が期待される。趣味は車、好きな食べものは焼き肉とプリン。
オールガールズクラシックから
ガールズケイリンを応援しよう!
4月26日(金)から始まる「オールガールズクラシック」に、小林選手も出場予定。このレースの優勝者が、12月に行われる「ガールズグランプリ」への出場権を獲得する。ガールズグランプリに向けて、選手たちの闘いを見届けよう。
第2回 オールガールズクラシック
日程:4月26日(金)~28日(日)
場所:久留米競輪場
詳細はこちらから
https://keirin-marche.jp/girlskeirin/
ガールズケイリンのレースは、GP、GI、FⅠ・FⅡと、4つのグレードに格付けされている。その年のナンバーワン選手を決めるレース「ガールズグランプリ」を目指して、選手は熱いレースを繰り広げる。
提供:公益財団法人 JKA
赤色のユニフォーム姿が小林選手
お問い合わせ:公益財団法人 JKA
https://www.keirin-autorace.or.jp