不可能も可能に?!願いを叶える!
待乳山聖天
人の「煩悩」を生きる力に。
大根に願いを込めて。
山門をくぐると、真正面に立派な本堂が見える。本堂への階段を上る人たちの手には、真っ白な大根が握られている。その人たちの後に続き本堂に足を踏み入れると、たくさんの大根が山のように積み上げられていた。じつはこの大根こそ、仏教の守護神・聖天(しょうでん)様へのお供え物なのだ。「大根というのは、怒りの煩悩を表しています。しかし裏を返せば、それは生きる力になるもの。怒りも聖天様にお預けして、思いやりや慈悲の心にして返していただくという意味があります」と、平田住職が教えてくれた。
人には百八つの煩悩があるといわれ、その中でも「怒り」「貪り」「迷い」は、誰にでもあるもの。「怒り」を「思いやり」や「慈悲」に変えるように、「貪り」は「向上心」に、そして「迷い」は「正しい知恵」へと変換してくれるそう。少しワガママな願いでも、素直に伝えれば、聖天様は受け止めてくれるという。ただし、下心は禁物。本気の願いだけが通じるそう。功徳(神仏からの恵み)を得たら、感謝の心でお礼参りすることが大切だ。
大根には、「身体健全」「夫婦和合」のご利益もあるという。お供え用の大根を境内で授与してもらい、参拝を終えたら、今度はお下がり(下げたお供え物)の大根を持ち帰る。調理しておいしくいただくことで、さらなるご利益を受け取れる。
本堂での参拝を終え、外に出てみると、灯籠や屋根飾りなど、いろいろなところに大根のモチーフが装飾されていることに気づく。境内のどこにモチーフがあるのか、グルグル回って探してみるのもおもしろい。
待乳山聖天では不可能も可能にするといわれる、聖天様独特の秘法「浴油祈祷」が行われている。心願成就、商売繁盛など、願いごとを書いて申し込む。7日間の祈祷が行われた後、お札かお守りのどちらかを授与してもらうというもの。今年のうちに祈祷を申し込み、新年にご利益を授かるというのもオススメだ。


境内の各所に大根と巾着の印を見ることができる。

お堂に供えられた大根。

巾着袋にクロスした二本の大根が描かれた、ぷっくりとした小ぶりなお守り。大根とともに待乳山聖天のシンボルでもある、財宝を意味する巾着は商売繁盛を表す。大根は体を丈夫にして良縁まで成就させる力あり。「大根お守り」 1000円

MATSUCHIYAMASHODEN
台東区浅草7-4-1
Tel. 03-3874-2030(8:30〜16:30)
http://www.matsuchiyama.jp
八つの道具で私たちを守る!
不忍池辯天堂
金運アップで大人気!
凛々しく強い弁財天
上野・不忍池のほとりを歩いていると、池の真ん中あたりに緑色の屋根の六角形の御堂が見えてくる。それが不忍池辯天堂だ。祀られているのは、八つの手を持つ八臂弁財天(はっぴべんざいてん)。弁財天といえば琵琶を持った女神の姿が思い浮かぶが、八臂弁財天は実に凜々しい。その手には苦しみや煩悩を破壊し、知恵や財宝、延命のご利益を与える「弓・矢・刀・矛・斧・杵・鉄輪・羂索」が握られている。全ては私たちを守り、人生を豊かに、さらに幸せをもたらすための道具。その姿は、「どうか守ってください」とお願いしたくなる強さにあふれている。
とぐろを巻いた蛇の体に人間の顔を持つ「人頭蛇身」の神様。その名は「宇賀神(うがじん)」。豊穣をもたらす神様である宇賀神を頭にのせた八臂弁財天のご利益は、何といっても金運アップ。金運上昇のご利益を求めて参拝に訪れる人が絶えない。参拝に訪れたら、ぜひ「融通守銭」を授与してもらおう。財布の中に入る大きさで「お金に不自由しなくなる」といわれており、毎月、縁起を担いで新しいものをもらうために訪れる人も多いそう。
この年末は八臂弁財天が持つ八つの道具で、雑念をはじめとしたさまざまな心の乱れをきれいに取ってもらうとともに、金運上昇を祈願しに辯天堂へ出かけよう。


八臂弁財天(はっぴべんざいてん)のお守り
2000円。

融通守銭100円。
悪縁を断ち切り、良縁を結ぶ!
陽運寺
あの“お岩さん”から
良縁と美をもらおう。
交通量が多い大通りから1本小道を入ったところに、ひっそり佇む陽運寺。ここは、あの『東海道四谷怪談』で有名な“お岩さん”ゆかりのお寺だ。夫に裏切られたお岩さんが幽霊となり、恨みを晴らす物語は、日本を代表する怪談話としていまも語り継がれている。お岩さんと聞くと「怖い」と感じる人も多いと思うが、裏切りにあう前は一途に尽くす優しい妻だった。そして、お岩さんのモデルになった女性も良妻賢母だったという。お寺に納められた「結」と「切」と書かれた絵馬は、良縁を結び悪縁を断ち切るという、お岩さんの強力な力によるもの。物語のお岩さんだけでなく、人はみな、心の中に「光と闇」を持っているのだろう。
お守りもさまざまあり、注目は純白の「美守り」。美しい女性だったというお岩さんにちなんだもので、肌がきれいに、外見が美しくなるといったことではなく、心の美しさを育むお守りだ。住職によれば「体の汚ればかり気にせず、心の汚れに気づくこと」、それが”心美人”になる秘訣だという。心の鏡を磨くと自分の姿がはっきり映し出され、至らなさに気づくことができる。自分を見つめ直し、素直に反省することが、心美人になるための一歩だそう。内面を磨き、それでも足りない部分は、お岩さんが助けてくれるに違いない。
心の美しさに老化なし。年末詣でお岩さんに手を合わせて、内面を磨き、心美人になって良縁をつかもう。


「美守り」 1500円。美しさを保つためには三つの掟があるという。一つ、あれもこれもと欲張る心をおさえる。二つ、イライラと怒る心をおさえる。三つ、周囲に惑わされることなく真実を見極める。これらの三毒をおさえることが心美人になる秘訣だ。

YOUUNJI
新宿区左門町18
Tel. 03-3351-4812(9:00〜16:30)
https://oiwainari.or.jp