新年1回目は、新しい手帳に書き込んでおくべき注目ライブを紹介します!まずはマイケル・キワヌカ。
昨年リリースされた『LOVE&HATE』は、ウガンダ系イギリス人である彼自身のアイデンティティを意識させる内省的な作品でした。奇しくも発売がイギリスのEU脱退問題、“Brexit”の3週間後で、割れたハートが描かれた宣伝ポスターがロンドンのいたる所に貼られていたのが忘れられません。ストリングスやコーラスを取り入れ、前作より壮大なスケール感の本作。ライブではどう表現されるのか気になります。
ニューカマーの初来日なら、ホイットニーは要チェック。ザ・バンドに代表される古きよきアメリカのロックとフォークに、出身地シカゴのソウル、ローラ・ニーロの甘さと気だるさを足したような音。それでいて気のおけない仲間内の雰囲気に「いいねぇ」と染み入ってしまいます。
日本語ロックの源流もその頃の音楽ですし、日本人の琴線に触れること必至。予想外のことが当たり前に起こる世の中だからこそ、ホイットニーという焚(た)き火にあたりたい。今年のライブ始めにぜひ。
そしてコールドプレイのツアーがついに日本へ! 音楽はもちろんのこと、最高峰の舞台デザイナーを迎え、コンピューター制御で光るリストバンドや紙吹雪、最新の照明・映像を総動員。もはやエンターテインメント・ショーと化したライブは、ファンならずとも一見の価値ありです。
近年の音楽業界を牽引しているのは、間違いなくコンサートとフェス。今年も盛り上がっていきましょう!
MICHAEL KIWANUKA『LOVE&HATE』
2012年にデビューしたUKのソウル/フォーク・シンガー。デンジャー・マウスをプロデューサーに迎えた4年ぶりの2ndアルバム。3年ぶりの来日公演は4月11日(火)ビルボードライブ東京
ユニバーサルミュージック 2016
WHITNEY『Light Up On The Lake』
ホイットニー・ヒューストンではありません。シカゴ出身の6人編成バンド。バンド名の由来は、作詞の際に思い浮かべる架空のミュージシャンから。1月18日(水)原宿アストロホール
Hostess 2016
COLDPLAY『A Head Full Of Dreams』
闇や宇宙を連想させるセンチメンタルな前作から一転、バンド史上もっともカラフルで祝祭感に溢れた7thアルバム。1年半以上に及ぶ世界ツアーを決行中。4月19日(水)東京ドーム
ワーナーミュージック・ジャパン 2015
selection&text:稲葉智美(いなば・ともみ)
ラジオDJとして活動するほか、BGM選曲やナレーションを手がける。フェスとライブを愛する音楽女子。今年の目標は多肉植物を増やしすぎないことです
Twitter: @tommyjan15