《音楽日々帖》新しい ヴィンテージ ミュージック


 ヴィンテージアイテムをインテリアやファッションに上手に取り入れている人って憧れます。新生活が始まる4月は、そんな人たちのお部屋にも似合いそうな「新しいのにヴィンテージな匂いがプンプン漂ってくる音楽」を選びました。

 ベン・ロンクル・ソウルは、ダニー・ハサウェイやオーティス・レディングのソウル臭さをしっかり受け継ぎつつ、日常にも溶け込むオシャレさを持ち合わせているシンガー。推し曲は、ちょっと意外なホワイト・ストライプス「Seven Nation Army」(2003年)のカバー。しっかりレトロなアレンジなので「オリジナルのほうがよっぽど新しく聴こえる」という奇跡の逆転現象が起こっています(笑)。ちなみに「ソウルおじさん」を名乗っていますが、まだ30代です。

 最近「いい味出してるなぁ」と感じるのが、エンジェル・オルセン。ローファイでメランコリックなエレキギターを鳴らしていても、弾き語りに近いそのスタイルに古き良きフォークミュージックが透けて見えるようで、グッときちゃいます。

 そしてザ・ヤーニングは、特にクラシック映画を愛する人にオススメ。映画『男と女』のダバダバダ♪を思い出さずにはいられないスキャットに、バート・バカラック的なホーンの合いの手、なんと乙女ドリーミンなんでしょう! 2018年の新譜だなんて、にわかに信じがたいけれど…。

 どの作品もジャケットが可愛いので、アナログ盤を飾るのもよさそう。新しいのに懐かしい、エバーグリーンな音楽たち。新生活のスパイスとして鳴らしてもらえたらうれしいです。


BEN L’ONCLE SOUL『Ben L’oncle Soul』

 1984年フランス・トゥール生まれ。モータウン・フランスに所属するソウルシンガー。トラディショナルでありながらオリジナリティあふれるブルージーで、ソウルフルな歌声を聴かせる

ユニバーサル ミュージック 2010


ANGEL OLSEN THE YEARNING『Phases』

 アメリカ・ミズーリ州出身の女性シンガーソングライター。過去数年のB面曲や未発表デモなどをコレクションしたアルバム。ジャケットのレトロなディスコ風フォントもいい味出してます

輸入盤 2017


THE YEARNING『Take Me All Over The World』

 英国のレトロ・ポップ・グループ。フィル・スペクターやブライアン・ウィルソンなど往年の名プロデューサーが手がけたサウンドを彷彿とさせる、これぞ「新しいオールディーズ」!

バッド・フィーリング 2018





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