絵コンテ作家と映画リサーチャーという裏方の存在ながら、ハリウッド全盛期に確かな足跡を残したハロルドとリリアンのマイケルソン夫妻を取り上げたドキュメンタリー。本人たちのほか、フランシス・フォード・コッポラやダニー・デヴィートら多くの映画人の証言によって、2人の仕事ぶりと仲のよさを浮き彫りにする。
驚くのは2人が担ってきた役割の大きさで、それまでの自分たちの仕事の概念から大きく踏み込んでこなしている。マイク・ニコルズ監督の「卒業」などは、カット割りからカメラのアングルから、ハロルドの絵コンテ通りに撮影されているし、リリアンが集めた大量の資料は、スタジオがライブラリーごと移設を持ちかけてくるほど。60年に及ぶ夫婦の歩みを、絵コンテ風にペンと木炭による漫画でつづる仕掛けも楽しい。