「郵便配達は二度ベルを鳴らす」一場面

【シネマプレビュー】 「郵便配達は二度ベルを鳴らす」


 ルキノ・ビスコンティ監督の生誕110年、没後40年を記念して上映されるデジタル修復版3作品のうちの1本で、1942年に発表した初監督作品。

 生活のために、食堂兼ガソリンスタンドを営む男に、愛もなく嫁いだジョバンナ(クララ・カラマイ)。ある日、1人の放浪者の若者、ジーノ(マッシモ・ジロッティ)が現れる。2人は急速にひかれ合い、駆け落ちを試みるが、女は勇気が持てずに引き返す。しかし、2人は偶然に再会し、夫の殺害を決意する…。

 ジェイムズ・ケインの同名小説の舞台を米国からイタリアに移して映画化された。ビスコンティ監督は、出会った瞬間から強くひかれ合う2人を視線の交錯だけで緊張感いっぱいに描き出す。夫を殺害後、生来の流れ者であるジーノと店の発展を夢見る女との間に溝が深まる描写などが素晴らしく、70年以上前の作品とは思えない。

続きは、http://www.sankei.com/entertainments/news/170106/e...





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