「激情の鍵盤シンガー・ソングライター」と称されるヒグチアイのメジャーデビューアルバム。タイトルは、「人間の視野が200度」と聞いて、残りの見えていない160度を、守ってくれたり、背中をそっと押して応援してくれたりする人たちを大切に思ってつけたという。全11曲を作詞作曲。2曲を除き、アレンジも手掛けている。
ミディアムテンポがほとんどで、割と重めの歌詞や曲調が多いが、中にはコミカルにも思わせるものあり、今のヒグチアイのすべてを凝縮した形。インディーズ時代に既に性別や年齢層を問わない人気を誇っていたが、メジャーデビューのあいさつとしては、これ以上ない自己紹介の一枚といえる。
言葉が非常にクリアに聴こえるのも好感。歌詞カードを見ずとも、すんなりと言葉が伝わってきて、ストレスを感じさせないことは大切な要素だ。