今月号のオギノマは特別版!?ゲストなしで、小木さんにたっぷりとお話を聞きました。お相手は、オギノマ担当編集のNがつとめます。
小木:今月は、なんとゲストがおりません。初の試みです(笑)。
担当編集N:はい、こんな時期なのでオギノマも特別版です。たまには小木さんに、じっくりとお話を聞かせてもらおうかと。
小木:人に会うのに、まだまだ気を使う時期だもんね。どうぞ、なんでも聞いてください!
N:いままでオギノマには、世界中からたくさんのゲストにお越しいただきました。みなさん、お元気ですか?
小木:ロックダウンのあったイタリアやフランスは大変だったみたい。あとは、外出規制が厳しかったモロッコ。この国は、オーガニックの原料の産地だから、供給がストップしてしまって、困ってるブランドはたくさんあると思う。
N:やはり、オーガニック業界にも、コロナの影響はあるんですね。
小木:もちろん。コスメキッチンも全店閉鎖していたし。
N:50店鋪以上ありますよね…。
小木:いまは54店舗かな。それがすべて営業自粛していたの。
N:考えただけでも恐ろしい…。
小木:でも、そのおかげで気づけたことがいっぱいあった。たとえばオンラインショッピングについて。それまでは、力を入れてきたつもりだったんだけど、じつは全然本気じゃなかったって気づかされたんだよね。
N:コスメキッチンは、インスタライブもやっているし、ECには力を入れている印象でした。
小木:自分でもそう思ってた。店が閉まって、突然店舗の売り上げがゼロになるでしょ。でも、スタッフの雇用やブランドを守るためにも、どうにかして、その減った分を取り戻さないといけない。ただ、それまでのECでの売り上げは、店舗には遠く及んでいなかったんだよね。自分がいかに店舗に頼っていたか、それを実感させられた時期でもあったなぁ。
N:それで、どうしたんですか?
小木:うちのスタッフは、インスタライブを毎日やった。しかも1日何本も。オーガニックの魅力を深掘りして伝え続けていったんだよね。
N:それはすごい!
小木:あとは、みんな消費に後ろ向きな時期だから、それを後押しできるようなキャンペーンも。たとえば、クーポンを配布して、さらに売り上げの一部をチャリティに回したりとか。つまり、お得に買えて、しかもそれが社会のためになる。そんな提案もしたりして、とにかくECに注力していたら、お店と同じくらいの数字を出せるようになっていったんだよね。
N:おぉ!
小木:インスタライブにしろ、WEBキャンペーンにしろ、それまでやっていたことではあるんだけど、それまで以上にていねいに本気で取り組んだら、結果が出た。もちろん、自粛期間が明けたら、ECの売り上げは下がるんだけど、でもお店にお客さんが戻ってきてくれるのも早かった。本当にありがたいです!
N:香りやテクスチャーは、フィジカルに試したいですもんね。
小木:ただ、それもやっぱり、ECに力を入れてきた結果だと思う。だから、オンラインに力を入れれば、それがリアルにもいい効果を及ぼしてくれる。そんなことに気づけたのも大きかったな。
N:こんな時期だからこそ、気づきがあって、新しいチャレンジができたんですね。
小木:だね。これからも新しい仕掛けはどんどんしていくから、楽しみにしてて。
N:はい! 楽しみにしてます!
GASPARD et LISA
じつは、こんな企画も進めていました。と言って小木さんが見せてくれたのが『リサとガスパール』の絵本。“リサイクル”をテーマに、作者に書き下ろしてもらったのだとか。発売は7月中旬予定とのこと