今回のゲストは、モデルだけではなくライターとしても活躍する斉藤アリスさん。日本の大学で農学部に通った後、ロンドンの大学院で修士号まで取得した彼女ならではのこだわりのオーガニックライフについて伺いました。
小木:アリスさんと言えば、最近は雑誌だけじゃなくてTVやラジオでもひっぱりだこですね。
斉藤:ありがとうございます。レギュラーでやっているラジオでは、だいぶ自由にお話しさせてもらっています。
小木:いつも楽しく聴いてます(笑)。その美貌からは想像できないぶっちゃけトークがとても魅力的! ラジオではおすすめのカフェを紹介してますよね。カフェにまつわる本も出しているけど、ちょっと視点が面白い。いわゆる”カフェ好き女子“とは違った印象を受けました。
斉藤:そう言ってもらえて嬉しい!
小木:本を出したきっかけは?
斉藤:大学で再生可能エネルギーについて学びながら、アルバイト感覚でモデルの仕事を始めたんですけど、やっていくうちにモデルを本業にしたいと思ったんです。でもモデルって1〜10まである制作過程の中で、いきなり10で登場して撮影するだけっていうところに少し違和感を持っていて…。もう少し雑誌作りに深く関わりたいと思って、大学卒業後、ジャーナリズムの勉強のためロンドンの大学院に留学したんです。
小木:すごい行動力!
斉藤:そこで2年間研究したのが、世界各地のカフェ。海外旅行は大好きだけど、お決まりの観光コースでその国の本当の良さが理解できるのかな? って常々疑問を抱いていて、どうしたら本当の意味でその土地を理解できるか考えてたんです。そして、その土地のカフェに行けば、その国のリアルな生活が垣間見えるんじゃないかと思いまして。
小木:なるほど。それをまとめて本にしたんですね。
斉藤:そうなんです。3月に出た新刊は、より研究色が強いかも。でも普通に楽しめる内容なので、ぜひいろんな人に読んでほしい。
小木:大学では再生可能エネルギーの勉強をしていたということですが、それはなぜ?
斉藤:環境問題には昔から敏感だったんです。高校生の時は全クラスに自主的に分別ごみ箱を設置して、みんなに驚かれたりしていました(笑)。
小木:それはすごい。家族の影響?
斉藤:子どもの頃に見た「もののけ姫」に影響されて…(笑)。私の母は驚くほどエコじゃない人で、電気もテレビもつけっぱなしで3時間しか寝ないみたいな。どちらかというと反面教師ですね。
小木:なるほど。
斉藤:ロンドンから帰国してからはライターのお仕事もスタートして、ある美容誌でオーガニックをテーマにした美容連載を担当させてもらうようになったのですが、そこでも大学で学んだ知識は役立ちました。
小木:それは大きな武器ですね。
斉藤:これまでの経験が全部私の身になっていて、環境にも自分にもやさしいものを、自分の目で見て肌で感じて、選択する力が身についた気がします。だから、今度はそれをうまく発信できたらいいなと思っています。
小木:アリスさんの世代で、オーガニックを正しくわかりやすく発信できる人はすごく希少。とても頼もしいです。
斉藤:女性にはさまざまなライフステージがあるけど、子どもが生まれるまではみんな受け身だと思うんです。子どもができて初めて、”安心・安全“を意識するようになる。情報に流されない審美眼を持つためにも、今から物を見る目を養うことが必要ですよね。
小木:これからもいろんなメディアでオーガニックについての正しい知識を発信してください!ありがとうございました。
モデル 斉藤アリス(さいとう ありす)さん
1988年生まれ。準レギュラーを務める J-WAVE「 ALL GOODFRIDAY」では、LiLiCoさんとの軽快なトークが話題に。天真爛漫なキャラクターで、TVからのオファーも殺到中。
BOOK
小木充(おぎ・みつる)
マッシュビューティー・ラボ副社長。ナチュラル&オーガニックコスメを扱うショップ「コスメキッチン」の仕掛人として、世界中を飛び回る。4月末に、表参道ヒルズに「コスメキッチン ビューティ」をオープンした