雛人形を現代の生活に合わせて「夢ある女性の宝物」として表現している人気節句人形工芸士 後藤由香子さんのデザインした作品約10点を集めた「私の宝物 おひなさま~後藤由香子作品展~」が、渋谷ヒカリエ2Fのrooms Ji-Ba(ルームス ジーバ)で開催されています。
岐阜県を拠点に活動する後藤さんは、伝統的な工芸の世界でクリエイティビティを発揮し、節句人形を「さまざまな工芸の集合」から「ひとつのアート作品」への高めることで知られています。2009年から各地で個展を開催し、昨年、横浜人形の家で開催された「ひなまつり展」に出品した『GOTHIC』は大きな注目を集めました。
今回の展示・販売会に出品されている『くれない』は、雛人形の衣装で最高峰といわれる誉田官兵衛の織を衣装に使った新作で、くれない色に染まった空模様のダイナミックな輝きを表現。16年節句人形コンクールで最高賞を受賞しています。同じく、誉田官兵衛の織を衣装に使用した『花てまり』は「鞠(まり)」がテーマ。春が来た喜びを集めてきたような、木々の芽吹きや咲き誇る花々のような色合いが素敵です。
『ミニゴシック』は、昨年、話題となった『GOTHIC』をマンションなどでも飾りやすい30センチ四方の世界にリサイズした作品。この黒いおひな様は現代の〝クールな〟ファッションをモチーフにしていますが、江戸・享保年間にも、黒を基調とした独特の凄味のある雛人形が一世を風靡したことがあったそうです。
このほか、ピンク色を基調とした『春色のこころ』、コンパクトサイズの『凛』や『深山』も買うことができます。
〝後藤由紀子 COLLECTION〟の特徴は、雛人形で使われている装飾品の一部が指輪やネックレスなどジュエリーとしても楽しめること。おひなさまを眺めるだけでなく、ジュエリーを身に着けて、より華やかな気分を味わうことができます。
雛人形とは元来、女性が一生ともに過ごす存在。「おひなさまは女の子が初めて手にする〝アート〟」という後藤さんは「多くの女性に一生の宝物として、手元に置いてほしい」と語っています。
私の宝物 おひなさま~後藤由香子作品展~
会場:渋谷ヒカリエShinQs 2F rooms Ji-Ba(渋谷区渋谷2-21-1)
営業時間:10時~21時
会期:3月3日(月)まで
公式オンラインショップ(http://www.hpfmall.com/ )でも販売中