《お多福美人講座》褒める門には福来る


 もうすぐ12月。年始に立てた目標は覚えてすらいない。あーあ、私何やってたんだろう⋮と思っているのは、あなただけではありません。ふとした拍子に人生を振り返ったとき、他の人ばかり素晴らしく思えて落ち込むことは、誰にもあること。謙遜の美徳を叩き込まれた私たちは、放っておくと頭の中でいつも自分を責めています。でも、それではいつまでたっても幸せにはなれません。だからこそ、福を呼ぶのに必須の新しい習慣を身につけて今年を締めくくり、来年は一層幸せになろうではありませんか。

 その、「幸せに必須の新習慣」とは自分を褒めること。なーんだと言わず、ぜひ続きを。どんなに人が羨むような暮らしをしていても、絶えず自分の悪いところを探し、自分に満足できなければ、残念ながら幸せを感じることはできません。美人でお金持ちで素敵な旦那様がいたって、幸せを感じられない人はたくさんいます。

 ある有名で幸せな方が教えてくれました。「幸せになりたくなければ、自分のダメなところを数え続けること。幸せを望むなら、毎日自分を褒めること。幸せになるのは本当に簡単なことなの。どんなときも自分の味方でいること。ノートをつくって、ちょっとした自分のいいところを書いていくだけで、人生がうんと変わるわよ」

 そう言われてやり始めたところ、確かに人生の色も、見える景色も変わるのです。ところが書くのをやめれば、また人生はグレーになります。不思議なことですが、自分を責めるより、褒めて認める方がやる気も結果も出るのです。騙されたと思って、まずは今日の自分の褒められることを書いてみてください。そして今年一年のことも。書く前と状況は変わらないのに、幸せになることに驚くはずです。そんなことで幸せになるのかと私も疑いました。でも、二日、三日と続けていくうちに必ず変化を感じます。さあ、褒める門には福来る!

ちより

エッセイスト。元新橋芸者。男女をテーマにした2冊目のエッセイ『福ふく恋の兵法』の内容が講演で好評を博し、全国を回る日々。家族には笑われているが、ドライヤーをかけながらのストレッチが日課





この記事をシェアする

LATEST POSTS