どこの世界にも、「女には嫌われるのに、男にはウケがいい」という女性はいるものです。ご想像にたがわず、花柳界はその宝庫(笑)。同性から見ればワガママ放題。なのにそんな女性が、なぜに男を虜にするのでしょうか。
ある男性の、女から嫌われる女性への評価です。
「あの子は、自分の気持ちに素直なだけ。ピュアなんだよ。嘘がないの。嫌いな人にはへつらえないし、強がってるけど、寂しがりやで繊細なんだ」
その男性は、女性に厳しいといわれている人だっただけに、聞いた時はしばらく口がきけないほどびっくりしました。素直⁉ ピュア⁉ 繊細⁉ …嫌いな人でも、得になるならニコニコするし、嘘だらけだし、繊細ならあんな意地悪しない!と思いつつ、あの男性にこう言わしめるのは、誠にあっぱれと思ったものです。「ワガママ」を、「裏表がなく素直」と変換させる魅力が彼女にはあったのです。
「俺が守ってやらないと」とか「俺しかわかってやれない」という感覚を植えつけることができれば、もう無敵!女が何をしても、男は都合のいい物語をつくり、すすんで騎士(ナイト)を引き受けます。
そんな嫌われる女性に学ぶことは、彼女たちは拒絶されるリスクを引き受けているということです。「誰からも好かれたい」という無茶な願望を捨て、欲望に素直で、損得感情むき出しの自分もいとわない。相手の懐に飛び込み、断る強さや弱い部分を見せる強さも持っている。取り繕わずに自分を見せれば、傷ついたり、敵をつくることもありますが、力強い引力・魅力も生まれます。ときは、嫌いで仕方ない同性こそが、普段、無理な我慢をしたり欲求を抑えていることや、自分が本当に欲しいものに、気づかせてくれることがあります。同じようになる必要はないけれど、自由に、楽に生きるめに、とっても参考になる存在なのです。