明日は待ちに待った土曜日! 見たかった美術展に行こうかな。あの子とランチもしたい。そうと決めたらさあ準備、何を着ていこうかしら。
と、その前に。どこかに、バゲットは余っていませんか。厚めに切って、卵と牛乳に漬けるだけ。翌朝には、もちもち、ふわふわ、しっとり、なめらかなとびきりのフレンチトーストが待っています。
ポイントはなんとレモン。きゅっと搾ってあつあつをほおばれば、それだけでもう完璧な週末。一日、ご機嫌に過ごせそうです。
洗練された家庭料理で大人気の料理研究家 松田美智子さんが、新著『彼とごはん』(世界文化社刊)から、メトロポリターナトーキョーだけにイチオシレシピをこっそり紹介してくれる隔週連載の第3回。おいしい理由&もっとおいしいアイデアと一緒に召し上がれ。
【材料(2人分)】
太めのバゲット(直径10センチ×厚さ3センチ)
A
牛乳 2カップ
卵 2個
バター 大さじ4
メープル・シロップ 大さじ4
レモン 適量
★おいしい理由→なんといってもレモンはマスト!まるでチーズケーキのようなさわやかな味わいは、「今までのフレンチトーストはなんだったの?!」と叫びたくなるくらい。ぜひ試してみて。
《作り方》
①Aを合せてよく卵を溶き、一度ストレーナーなどで濾す。
★おいしい理由→一度卵液を濾すことで、なめらかな絹のような食感に。
②バットにバゲットを並べ、①を回しかける。時々上下を返しながら、2時間から一晩冷蔵庫に置く。作る前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておく。
★バゲットは厚く切ると仕上がりがふわふわでおいしい。中までしっかり卵液を吸わせて。
③中火で熱したフライパンを弱火にし、バターの半量を入れて溶かし、やさしく②を並べる。弱火のまま、均等な焼き色を付ける。
★バターを焦がさないように、またじっくりバゲットの中まで火を通すため、必ず弱火で焼いて下さい。
④焼き色がついたら上下を返し、残りのバターを足し、蓋をして蒸し焼きにしながら、均等な焼き色をつける。
★蒸し焼きにすることでふっくら仕上がります。
⑤器に盛り、あつあつのところにメープル・シロップをかけ、レモンを搾っていただく。
■もっとおいしい!→④の手順で、160度のオーブンでじっくり焼き上げると、外はかりっ、中はとろとろふんわり、さらにおいしくできます。
松田美智子さん
東京生まれ、鎌倉育ち。料理研究家、テーブルコーディネーター、女子美術大学講師。料理研究家ホルトハウス房子氏に師事し、各国家庭料理を学ぶ。1993年より恵比寿で「松田美智子料理教室」主宰。テレビや雑誌などで活躍するほか、海外ブランドでのキッチンや自身ブランド「自在道具」の調理器具、企業のメニューの開発など、多角的に食の仕事を手がける。著書多数。
公式ホームページ MICHIKO SELECTION
『彼とごはん』
「胃袋をつかむには、筋の通った女になりなさい!」。自分がおいしければ、大切な人もきっとおいしい。恋人、夫、家族。誰もが帰ってきたくなる「家庭の味」を理論的に紹介。松田さんならではの洗練されたアレンジも見どころです。筆者はこれで結婚できました!
世界文化社、1404円