今月号の「コートの外で。」も番外編。7月に就任したばかりの新チェアマン・島田慎二さんに、新シーズンへの意気込みを聞いた。
自由な発想とチャレンジ力で、リーグを牽引する新チェアマン
浅利: はじめまして!いきなりですが、ちょっと真面目な質問を。島田さんは7月にBリーグのチェアマンに就任されたわけですが、島田チェアマンが目指すBリーグ像とはどんなものでしょうか?
島田: 直球ですね(笑)。
浅利: いきなりですみません(笑)。この大変な時期に火中の栗を拾いにいった方が、どんなことを考えているのか気になっちゃって。
島田: たしかに大変な時期ですよね。昨シーズンはリーグ戦半ばでシーズン中断。各チームは財務的にも大きなダメージを受けました。
浅利: 10月からの新シーズンも、観客を呼びづらいですよね。
島田: そうなんです。通常であれば、観客をどんどん呼び込んでアリーナを盛り上げていきたいんですが、そうもいかない。だからいま考えているのは、新しい観戦方法をつくっていくということです。
浅利:というと?
島田:いまはネット配信などで試合を見ることができますが、まずはその視聴者を増やしていきたい。そのためには放送内容も工夫して、視聴体験の質もあげていきたいと思っています。
浅利: NBAだとVR視聴ができるサービスもありますよね。コートサイドだったり、リング裏だったり、選手の目線に近いところから試合が見られる。
島田:僕は、シューズにチップを埋め込んで、選手の走行距離をデータとして見られるようにしてみたいと思っています
浅利:それ、おもしろいですね!走った距離でアワードもできそう。
島田: ハードワーカー賞とか(笑)。新しい視聴体験、楽しみ方は、どんどん提案していきたいですね。とはいえやっぱり、会場での観戦も大切にしたい。ちなみに浅利さんは、いまのような状況でも会場に行きたいと思いますか?
浅利:僕はやっぱり生で見たいです。だから安心して見にいけるように、感染対策はしっかりやらないといけないですよね。ちなみに最近の演劇は、観客同士の接触を極力減らすために途中休憩なしということが多いです。
島田:なるほど、いいアイデアですね。選手たちには申し訳ないけど、Bリーグもハーフタイムやめようかな(笑)。
浅利:それはダメでしょ!島田さんって僕の想像していたチェアマン像と全然違います(笑)。なんというか、すごい自由な人だなと。
島田:日本においては、バスケットってまだまだベンチャー。だから、どんどんチャレンジができると思うんです。変わることは恐れない。だから僕も、チェアマンとはこうあるべき、みたいなことはあまり考えずに、自由に発想していきたいです。
浅利:僕もBリーグがどう進化していくか楽しみにしています!
島田:いろいろと厳しい状況ではありますが、10月の開幕に向けて、各チームともモチベーションはとても高い状況です。Bリーグ全体がひとつになって、新しいシーズンを盛り上げていこうと思っているので、応援よろしくお願いします!
《今月のゲストは…》
Bリーグチェアマン 島田慎二
1970年11月5日生まれ。新潟県出身。大学を卒業後、旅行代理店勤務を経て20代で起業。2012年に現在の千葉ジェッツふなばしの運営会社社長に就任。人気チームに育てげる。今年7月にBリーグチェアマンに就任
《インタビューを終えて…》
島田さんって、もっとビジネスライクな人だと思っていたんですが、会ってみたら全然想像と違っていましたね。人間力があるというか、この人のためだったらひと肌脱ごうと思わせる何かがありました。Bリーグがどう変わっていくか楽しみです。
あさり ようすけ
俳優。2018年よりBリーグ公認「B.LEAGUE FREAK」に就任した、筋金入りのバスケファン。現在、テレビドラマをはじめ、映画や舞台の話題作にも多数出演。バスケの試合を見ていると、そのプレーを真似したくなってうずうずしちゃいます