大切な人の存在を「奇跡」と感じる作品
10月23日(金)より全国公開となる映画『きみの瞳(め)が問いかけている』。この作品で、不慮の事故により視力と家族を失ってしまった主人公・明香里役を演じるのは、女優・吉高由里子。ストーリーは、明香里と塁がとある勘違いにより出会うところからはじまる。二人は徐々に距離を縮め、ささやかな幸せを見つけるが、明香里に事故の真相をきき、塁は残酷すぎる運命の因果に気付かされる…。切なくも心温まる、衝撃的なラブストーリーとなっている。
本作は、吉高にとって、2012年公開の映画『僕等がいた』以来の三木監督とのタッグとなる。
「難しい役でしたが、信頼している三木監督の作品だけに、挑戦してみようと思えました。手探りで演じる部分も多くありましたが、監督のおかげで最後まで演じられました」
三木監督の演技指導のもと、目が見えない難役に初挑戦した吉高。役づくりのなかで、これまでにない発見があったと話す。
「明香里を演じるにあたって、家で電気を消して過ごしたり、家のまわりを杖をついて歩いたりしました。慣れている環境のはずなのに、自分がまっすぐ歩けないことに驚きました。いたるところに体をぶつけてしまって、まるで知らない世界にいるようでした。でも、道でよけてくれる人の優しさを感じたり、目が見えない分、嗅覚や聴覚が研ぎ澄まされる感覚も、大きな発見でした」
これまで数々の役を演じてきた彼女にとって、この映画は、どんな作品になったのだろう。
「私自身、この作品を通して、自分が死にそうになったら、誰を思い浮かべるのだろうと考えました。健気で前向きな明香里と、不器用でまっすぐな塁。二人が心を通わせて惹かれ合っていくシーンでは、大切な人がいるということが奇跡であるように感じられるはずです」
明香里の細やかな心情を表現する吉高の迫真の演技を、ぜひ劇場で確かめてほしい。
よしたか ゆりこ
1988年7月22日、東京都生まれ。映画『紀子の食卓』でデビューし、第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。映画『蛇にピアス』では、第32回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『花子とアン』では、ヒロイン役に抜擢。映画やドラマ、CMなど、多方面で活躍する。

©2020「きみの瞳が問いかけている」製作委員会
©2020 Gaga Corporation/ AMUSE Inc. / Lawson Entertainment,Inc.
『きみの瞳(め)が問いかけている』
10月15日(木)先行上映決定/10月23日( 金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
配給:ギャガ
監督:三木孝浩
出演:吉高由里子/横浜流星/町田啓太/風吹ジュンほか