睡眠時無呼吸症候群(SAS)の特徴は、就寝時の大きないびき。
重篤な合併症を引き起こす可能性もあるので、早めに受診しましょう。
Q1.睡眠時無呼吸症候群の症状とは?
就寝時に不規則に大きないびきをかきます。呼吸が止まって苦しくなり、飛び起きることも。睡眠時間は長いのにすっきり感がなく、日中は集中力が低下し、眠気に襲われます。ひどくなると会議中や運転中などの重要な場面でも猛烈な眠気に襲われ、日常生活に支障をきたすようになります。かつては中高年の肥満男性に多い病気でしたが、近年は若い女性でも増えています。妊婦にも多く、胎児に影響を与えてしまうので、注意が必要です。
Q2.無呼吸になる原因は?
原因は肥満であることが多いのですが、痩せていても起こります。無呼吸症状が起きる直接的な原因は、就寝時に気道が狭くなることです。舌の大きさは誰でもだいたい同じですが、太って脂肪がつけば口の中が狭くなり、仰向けに寝たときに気道が塞がれて呼吸がしにくくなります。とくに顎が小さい人は口の中が狭く、気道が塞がれやすくなります。また喘息の人は気道がむくんで狭くなるため、睡眠時無呼吸症候群を併発することがあります。
Q3.放置するとどうなるの?
無呼吸の症状を繰り返すと、血液中の酸素量が減って全身に十分な酸素を供給できなくなり、血流量が過剰になったり低下したりすることで、心臓にも負担がかかります。それを放置すれば、高血圧、不整脈、心房細動などの循環器系の病気や、糖尿病などの合併症を引き起こし、高齢になれば突然死の危険性も。家族からいびきを指摘されて気づけばいいのですが、一人暮らしでは気づきにくいため、少しでも心当たりがあれば早めに受診しましょう。
Q4.受診の目安、予防法は?
目安として、大きないびきをかく、夜中に首を絞められたような息苦しさを感じる、夜間何度もトイレに起きる、会議中や運転中などの重要なときに眠気に襲われる、睡眠時間は十分なのに疲れが取れない、などの症状があれば受診をおすすめします。予防法は、肥満であるなら、痩せること。また症状を悪化させる可能性のある飲酒や喫煙を控えることです。抱き枕などを使って横向きに寝て、気道が塞がりにくくするのも、予防につながります。
Q5.受診する医療機関と治療法は?
受診するのは主に呼吸器内科です。合併症が問題になることが多い病気なので、循環器科、耳鼻科、内分泌内科などで治療できる場合も。調べてから受診するといいでしょう。簡単な検査によって1時間に40回以上呼吸が止まっていることがわかれば、「CPAP(シーパップ)」という装置を使い、気道に空気を送って無呼吸を防ぐ治療を行います。マウスピースで気道を確保する治療法もあります。日常生活の注意点を指摘してくれるところが良いでしょう。
監修:木田 厚瑞 先生
呼吸ケアクリニック東京・臨床呼吸器疾患研究所
https://www.rcc-icr.com/