ぽっこりお腹や肌の不調など、多くの女性を悩ませる便秘。「いつものこと」と思い、危険なサインを見落としているかも?いま一度、真剣に向き合ってみよう。
Q1.便秘の主な原因は?
女性の場合は、まずホルモンバランスによる影響が大きいといわれています。生理前は「プロゲステロン」という黄体ホルモンが優位に働くため、大腸の活動が鈍くなってしまうのです。ほかにも、日ごろの運動量が極端に少なかったり、日中にあまり水分を補給しないことも便秘の原因に。水分が少ないと便は硬くなり、排便が難しくなるのです。また、食事をしなければ腸は動かないので、食事制限による過度なダイエットもきっかけになり得ます。
Q2.そもそも、便秘の症状って?
厳密な定義はありませんが、医学的には3日間、排便がない状態のことをいいます。しかし毎日排便がある人でも、便がコロコロと硬かったり、ひょろっと細長くて適度な太さがなかったりと、便の質が悪ければ便秘を疑ったほうがよいでしょう。また、摂取した栄養や水分は腸で再吸収されて全身に行き渡るため、本来は排出されるべき老廃物が腸内で溜め込まれると、体にも悪影響が。むくみやすさや基礎代謝の低下、冷え性や肌あれなどといった、女性にありがちな悩みも便秘からきていることが少なくないのです。
Q3.手軽にできる便秘対策が知りたい!
日中、体が水分を欲しているときを中心に、こまめに水を飲むのが効果的。その際、アルコールやカフェインはさけましょう。しかし、ただ水分を取るだけでは尿としてそのまま排出されてしまいます。便に水分を届けるには食物繊維の多い食事も合わせて。雑穀や豆、海藻類など、比較的少量で効率的に摂取できるものをバランスよく取り入れるとよいでしょう。あとは移動時にできる簡単な運動もおすすめ。階段を下りる際は「トン、トン、トン」とリズミカルな上下運動を加えることで、腸に刺激を与えることができます。
Q4.便秘を放っておいてはいけないの?
じつは、便秘は女性の死亡率が高い「大腸がん」の初期症状のひとつ。便秘を慢性化したまま放っておくと、そういった病気のサインに気がつかないことがあるので注意が必要です。また、女性に限ったことではありませんが、便秘によってうつ病になる方もいます。ストレスをやわらげる脳内物質、「セロトニン」の大半は腸内でつくられているので、便秘によって腸の働きが悪くなることで、セロトニン不足にも。そうすると、イライラ&ネガティブな思考におちいるきっかけになるのです。
Q5.病院ではどんな治療をするの?
便の状態に合わせた治療計画を立て、腸内環境を整えるための食事方法や運動、ストレッチ指導など、主に日常生活の改善策を指導していきます。受診のタイミングとしては、お腹のハリが苦しい、排便後のすっきり感がないなどの症状のほかに、黒い便が続いたり、便に血が混じるとき。そこから貧血がひどくなると腸内出血の疑いも出てくるので、エコー検査なども視野に入ってきます。受診する際は、胃腸科や便秘外来を設けているクリニックに行くのがよいでしょう。
監修:小林 暁子 先生
小林メディカルクリニック東京 院長