さまざまな企業の“サステナブル”な“アクション”をメトロポリターナ調査隊が突撃取材!
編集:美菜屋をはじめたきっかけは?
浅野:学生時代からモデル活動をしていましたが、過度なダイエットや体型を維持しなければというプレッシャーによって、20代半ばで体調を崩してしまって…。そこで食を中心に、生活習慣を根本的に見直すことにしたんです。ダイエット検定1級・2級を取得し、仕事でフルマラソンを走る機会もあってスポーツフードスペシャリストの資格も取りました。そのほかにもスーパーフードについて学んだり、食べ物を美しく見せるフードスタイリングの勉強もしたり。そうやって、健康的な食や運動を実践し続けていたら代謝があがり、平熱が35度台から36度台になって心身ともに健康になりました。その経験を少しでも社会に還元できればという思いから、栄養バランスのよい野菜中心の食事を提供するケータリングサービス「美菜屋」をはじめたんです。
編集:昨年は、体験型農園「笠間クラインガルテン」(茨城県笠間市)施設内に、「Take mefarm.」もオープンされましたね。どんなレストランですか?
浅野:敷地内にある畑で無農薬野菜を育て、それを使って栄養士監修によるバランスのとれた食事やスイーツを提供しています。自分で野菜をつくってみると、農家の方のすごさやご苦労がよくわかるんです。農家の方々のおかげでおいしい野菜が食べられるんだって、あらためて実感しています。いま、農家の高齢化や後継者不足が問題になっています。だから、若い世代の方々にも、農業の楽しさやかっこよさをもっと知ってもらいたい。地域創生にも興味を持つようになりましたね。
編集:フードロスについても、浅野さんは関心が高いですよね。
浅野:基本的に、美菜屋のケータリングやお弁当は受注生産なので、材料は必要な分だけ仕入れ、できる限り余分を出さないように調理しています。コロナ禍で少し時間ができたときには、生ごみを減らすことの重要性に改めて気づき、野菜の皮や芯、葉など、捨てられがちな部分だけを使ったお弁当「アース弁」を考え、インスタグラムでレシピを紹介しました。じつは、根菜の皮は栄養豊富で、「どうして今まで捨てていたのだろう」と思えるほど、おいしいんです。フードロスについて調べてみると、不揃いの野菜は流通の規格から外されて捨てられてしまうことを知りました。そうした野菜をどうにか救えないものかとも考えました。いまは、レストラン内の物販スペースでは、ナッツを食べる分だけ購入できる量り売りのシステムも導入しています。
編集:美菜屋のオンラインショップ「MELIKE」にも、サステナブルなグッズが並んでいますよね。
浅野:“好きなものを未来のために”をコンセプトに食材や、サステナブルなアイテムを取り扱っています。洗って繰り返し使える「みつろうラップ」もおすすめです。余った食材を包んで保存すれば、みつろうの抗菌作用によって食品を新鮮に保つこともできます。今後も、食の楽しさや自分が本当にいいと思ったものをお客さまとたくさん共有していきたいですね。茨城の畑では、生ごみを使った堆肥づくりにも挑戦したいです。定期的にマルシェを開催して、規格外の野菜のおいしさや農業の楽しさを伝えるなど、地域を盛り上げる活動もしていけたらと計画しています。
コロナ禍をきっかけに生まれた「アース弁」。捨てられがちな野菜の皮や芯、葉などを使った栄養満点のお弁当(現在は販売終了)。
「採れたての野菜は本当においしい!」と浅野さん。茨城の畑では、レストランから出たコーヒーかすをリサイクルした堆肥を使用。
About company
おいしいもの、美しいものを
食べてほしい!
美菜屋
浅野美奈弥さん
株式会社美菜屋代表。料理家。モデル。
2019年にケータリングサービス「美菜屋」を始動し、2021年より店頭でお弁当の販売も開始。2022年には茨城県笠間市にレストラン「Take me farm.」をオープン。「GO GIRL」を主宰し、ランナーとしても活動中。
メトロポリターナの
#サステナアクションプロジェクト
最近よく耳にする「サステナブル(持続可能)」という言葉。地球環境を守るために私たちができることってなんだろう…? メトロポリターナでは、“環境をより良くするちょっとしたアクション”を「#サステナアクション」と名付け、サステナブルな社会の実現を後押ししていきます。詳しくはInstagramをチェック!
@ sustaina.action
※2月27日(月)に、浅野さんをゲストに迎えて「女性の企業」をテーマとしたオンラインセミナーを開催!