新たなサザエさんが、そこにいる
「サザエさん」という作品が生まれたのは、1946年。もともとは福岡の地方紙における、4コマ連載だった。連載はその後全国紙に移り、テレビアニメ化は1969年。2019年には、アニメ化50周年を記念して舞台化され、大好評のうちに幕を閉じた。そして、主要キャストはほぼそのままで今年新作が上演される。前作に引き続き、サザエさんを演じるのは、藤原紀香さんだ。
「おっちょこちょいで、世話好きで…昔からサザエさんみたいだねと家族や身内に言われていました。前作の稽古のときは、松平健さんの波平、高橋惠子さんのフネ、葛山信吾さんのマスオさんなど、キャストそれぞれが役になりきって集ったので、初日から自然とサザエさんの世界にみんなで浸れていた気がします。なにがあってもめげず、いるだけで周囲を明るくする存在であるサザエさんは、女性として素敵だと思います! 原作を見ていてもサザエさんは、モダンガールでスタイルも良くとてもお洒落!前回舞台を見た方々から、『違和感なくすっかりサザエさんだったね』と言ってもらえたときは嬉しくて涙が出ました!」
2019年公演で描かれたのは、アニメ版の10年後の磯野家。新作では、そのさらに数年後の物語が描かれる。原作にはない設定だが、誰もが知る作品だからこそ、その世界観を守ることをスタッフとキャストみんなで大切にしたという。
「たとえば磯野家のお茶の間のシーン。原作やアニメでは、食卓を囲む子どもたち3人は背中を向けていて、大人だけが座布団をひいてたり。パジャマの柄も、戸棚や急須なども原作を忠実に再現していたり。スタッフ、キャスト一同、原作へのリスペクトを忘れず日々研究しています。『サザエさん』が描いているのは、“家族の絆”という普遍的なテーマであり、そこから溢れ出ている元気や思いやり、優しさ、癒やしのエナジーです。この時代を生きる人たちに、あらためてその魅力を届けていけたらと思います」
いまという時代だからこそ、半世紀以上続く不変の作品は、きっと新たな魅力を発揮する。劇場で見るのが楽しみだ。
Norika Fujiwara
女優。1971年、兵庫県生まれ。ミス日本グランプリに輝き芸能界デビュー。以降、数々のドラマや舞台で主演を飾る。舞台主演をきっかけに、サザエさんマニアに。ウィッグや衣装など、サザエさん変身グッズを所有している。サザエさんに続き、3/16からは舞台『毒薬と老嬢』の主演も予定されている。
10数年後の磯野家の物語
今回の舞台では、テレビアニメ版の10数年後の磯野家が描かれる。変わらず元気な波平とフネに、管理職に出世したマスオさん、タラちゃんは高校生に成長しているという。前作で、ファッションを学びにフランスへ留学したワカメや、将来の進路を悩む大学生だったカツオが、どんな成長をしているのかも見ものだ。もちろん、タマも健在! 磯野家の家族を各キャストがどう演じるのかいまから楽しみだ。
主催・製作:フジテレビジョン 明治座
©長谷川町子美術館
【CAST】
フグ田 サザエ
藤原 紀香
フグ田 マスオ
葛山 信吾


磯野 フネ
高橋 惠子


磯野 波平
松平 健


磯野 カツオ
和田 琢磨


磯野 ワカメ
本間 日陽(NGT48)


フグ田 タラオ
大平 峻也


タマ
酒井 敏也

舞台 サザエさん
1月29日(土)〜 2月13日(日)
明治座(中央区日本橋浜町2-31-1)
[開演時間] 11:00/16:00
[料金] S席1万2500円、A席6000円
原作:長谷川町子 脚本・演出:田村孝裕
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www.sazaesan-stage.jp