photo: Shigeo Kosaka text: Naho Sotome edit: Kohei Nishihara(EATer)

ミュージカル「スクール・オブ・ロック」

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大ヒット映画が、ブロードウェイで舞台化。
その日本版キャストでの初演が、いよいよ始まる。Wキャストで主演を務める2人に話を聞いた。


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「仕切り直しをいいチャンスと捉えて、向き合う」

デューイ・フィン役(Wキャスト)
西川貴教

1970年9月19日生まれ。滋賀県出身。1996年5月、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてシングル「独裁 -monopolize-」でデビュー。2018年からは西川貴教名義での音楽活動を本格的に開始。NHK 2019年度後期 連続テレビ小説「スカーレット」に俳優として出演するなど、多岐にわたり新しい挑戦を続けている。
 

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「出られなかった人たちの分も一緒に背負って」

デューイ・フィン役(Wキャスト)
柿澤勇人

1987年10月12日生まれ。神奈川県出身。高1のときに観た劇団四季「ライオンキング」に衝撃を受け、主人公・シンバを演じたいと俳優を志す。2007年に劇団四季に入団。同劇団を退団後は舞台にとどまらず、映画・ドラマでも活躍。昨年は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の源実朝役でも話題に。

 


3年越しの日本初演笑って泣いて楽しんで

 映画『スクール·オブ·ロック』は笑って泣いて楽しめるロック音楽コメディだ。『オペラ座の怪人』などの作曲を手掛けてきたアンドリュー·ロイド=ウェバーが楽曲を担当し、2015年にミュージカル化。2020年に日本初演される予定だったが、コロナ禍で全公演中止となり、このたび3年ぶりにリスタートをきる。

――再出発のお気持ちは?

柿澤:3年前は本稽古に入る前に公演中止が決定して、ただただ悲しかったことを覚えています。でもそれ以上に、オーディションを勝ち抜いてきた生徒役のみんなは無念だったと思う。才能あふれる子たちだったし、みんなあの公演に懸けていたから。今回、生徒役のみんなも一新。また、すごい才能揃いらしいので、とても楽しみです。中止になって出られなかった人たちの分も一緒に背負ってやりたいと思います。

西川:今回改めて出演の機会をいただけたことは純粋に嬉しいです。というのも、厳しい感染症対策がなされているときだったら、この作品の本来の楽しみ方ができなかったかもしれないなと思いまして。ステージと客席がひとつになって初めて完成する舞台なので、どこかに遠慮があると、スコアやそこに含まれているドラマがなかなか伝わらなかったかも。仕切り直しをいいチャンスと捉えて、向き合っていきたいです。

――お二人の“ロック”との出会いは?

柿澤:僕は幼い頃にピアノを習っていたのですが、同じような曲を練習するのが嫌になってしまったときがあって…。そんなときに兄の影響でX JAPANを聴くようになって、ロックな楽曲の中で奏でられるピアノがとても格好いいなと思ったんです。以降、Xの楽譜を買って、そればかり弾いていましたね(笑)。

西川:僕が小学校高学年のときに、毎週末遊んでいた大好きなおじいちゃんが亡くなり、土日にやることがなくなって。それでラジオを聴くようになったんです。タイトルとアーティストを読み上げて曲を流すだけの番組だったけど、おかげでいろいろな洋楽に触れるようになりました。

――本作の見どころとメッセージを!

西川:最近はロックもジャンルが細分化していますけど、ざっくり大味に“ロック”と言えた時代の懐かしいお話です。それに登場人物たちが抱えている葛藤も、コロナ禍でいろいろなものを乗り越えてきたいまだからこそ、感じてもらえることがたくさんあるはず。一緒に盛り上がりましょう!

柿澤:生徒役の子どもたちの成長やエネルギーがびしびし感じられると思うし、大人たちも彼らから教わり考え方が変わっていく部分がある。シンプルなお話だからこそメッセージが伝わりやすいとも思いますし、ロイド=ウェバーの楽曲もやみつきになるはず。事前の知識などがなくても見られる作品ですので、劇場でお待ちしています!

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Story

ロックに触れて成長する子どもたち

 アマチュアロックバンドのギタリストのデューイ(西川貴教/柿澤勇人)は心からロックを愛する男だったが、その熱すぎる情熱と勝手なパフォーマンスが原因でバンドをクビになってしまう。友人ネッド(梶 裕貴/太田基裕)のアパートに居候しているデューイだが、貧乏で家賃すら払えず、ネッドの恋人パティ(はいだしょうこ/宮澤佐江)と喧嘩し住む場所も無くなりそうな最悪な状況に。そんな時、ネッドに私立学校の臨時教師の話が舞い込み、仕事が欲しかったデューイはネッドになりすまして名門ホレス・グリーン学院へと向かう。

厳格なロザリー校長(濱田めぐみ)のもとエリート進学校として名高いホレス・グリーン学院だが、デューイは厳格な規律の多い学校で過ごす子供たちが無気力な事に気がつき、さらに担任したクラスの子供たちに音楽の才能があることも見つけ、子供たちとバンドを組んでバンドバトルに出場することを思いつく。そして、学校や親に気づかれぬよう、授業と称して子供たちにロックのあらゆることを教え始める。クラシックしか耳にしたことがないような生徒たちは、最初は困惑していたが、やがてデューイの陽気な人柄やロックの開放感、ありのままの自分を認めてくれるデューイに魅力を感じはじめ、一緒にバンドバトルを目指して猛練習を始める。ある日、デューイが偽物教師だということがバレてしまうが、デューイとのロックを通し変わり始める子どもたちの変化は、周囲の大人たちをも変えていくことになる。


Information

ミュージカル
「スクールオブロック」

8月17日(木)~9月18日(月・祝)
東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)

チケット購入はオフィシャルWEBサイトへ
https://horipro-stage.jp/stage/sor2023/



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