イタリアの老舗陶磁器メーカー、リチャードジノリはこのほど、デザイナーの皆川明がデザインを手掛けた新コレクション「SPERANZA(スペランツァ)」を発表した。世界展開する主要な製品群を、同社が日本人デザイナーに任せるのは初めて。「希望」という名の食器には「世界情勢が不安定でも、食卓は平和な場所であってほしい」という皆川の思いが込められている。
2羽のハトがオリーブの若葉をくわえるコレクションのメーンモチーフは、旧約聖書のノアの箱舟の物語を思わせる。オリーブのみのデザイン、芽吹きをイメージしたバリエーションも。「お皿じゃなくて、料理が主役になるよう考えた」。自らのブランド「ミナペルホネン」を率い、詩情漂う色彩、図柄の洋服やテキスタイルで人気を集める皆川だが、ジノリの磁器でも繊細な感性が光る。
