日常を彩る東京手仕事「伝統工芸品」の魅力。


日常を彩り豊かなものへと変える、モダナイズされた東京の伝統工芸品。

 伝統工芸品は、古くから日本人の生活を支えてきた暮らしの道具。そこには、長い時間をかけて磨かれてきた職人たちの技術と創意工夫が潜んでいる。たとえば、緻密な柄が染め抜かれている江戸小紋。これは江戸時代に出された「ぜいたく禁止令」によって、豪華な柄が許されなくなったことがきっかけとなり生まれたと言われている。近寄って見て初めてわかる美しさを、当時の町人たちは、粋なものとして楽しんだ。

 そんな町人文化から生まれた東京の伝統工芸品を、いまの暮らしに、より合うようモダナイズするプロジェクトが「東京手仕事」だ。職人と、クリエイターをマッチングさせ、匠の技術に現代の感性を加えたプロダクトを生み出している。江戸小紋の美しい柄を生かしたショルダーバッグに、手間のかかる伝統技術を用いた洋傘、ミニマムなフォルムの銅製おろし金…。プロジェクトから生まれた伝統工芸品の数は、これまでに150を超える。

 伝統工芸品の多くは、日々の営みから生まれ、時代を超えて受け継がれてきたもの。だから当然、機能的で使いやすい。手仕事でつくられているから、修理をしながら長く使うこともできる。その分、愛着もわく。水を注いだ切子グラスが輝く。そんな些細な瞬間に、私たちは豊かさを感じることができる。毎日目にする光景が、ちょっと素敵になる。伝統工芸品を使う魅力は、きっとそんなところにあるのだと思う。


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東京洋傘
monpluie bouge(モンプリュイ ブージェ)

伝統技術による独特の風合いが楽しめる雨晴兼用の折りたたみ傘。三つ折り傘としては大きな55cmの8本骨傘で、「関東縫い」という精密な中縫いにより丈夫な仕上がりに。収納ポーチ付き。2万2000円(モンブラン)

 

metro239_teshigoto2.jpg東京染小紋
Edo komon KATAK"ATA(エドコモン カタガタ)

三重の職人が手彫りでつくった伊勢型紙を使って染め上げたショルダーバッグ。3種の小紋柄の組み合わせには、職人の高い技術が必要なのだとか。アクリルチェーンのハンドルも付いて、2wayで楽しめる。各3万3000円(石塚染工)

 

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銅製おろし金
銅 薬味おろし金 ふたやく

職人の手打ちによって目を立てる、江戸時代からの伝統を受け継いだおろし金。傾斜のあるおろし金は、表と裏で目の細かさを変えてあり、おろした薬味はおろし金ごと食卓に置いても見栄えよし! 各1万2100円 (江戸幸 勅使川原製作所)


 「東京手仕事展」
 会期 : 2月15日(水)〜3月14日(火)
 会場 : 西武池袋本店7階(くらしのぎふとコーナー内)
 東京手仕事のアイテムが並ぶ特設スペースが登場!
 実物を手に取りながら、職人による実演も見ることができる。


 《東京手仕事が買える場所》

 *日本百貨店にほんばし總本店
  中央区日本橋室町3-2-1 コレド室町テラス1階

 *WABI SABI STORE
  https://wabisabi-store.jp

 *小粋屋東京
  https://www.rakuten.ne.jp/gold/koikiya-tokyo


about 東京手仕事 https://tokyoteshigoto.tokyo/
東京手仕事は、伝統の技に光を当て、匠の繊細な「手仕事」の魅力をメディアや催事・展示会などで国内外に発信していくプロジェクト。江戸文化の粋でいなせな価値観や、優れた機能性と日常性を広く伝えていくとともに、現代のライフスタイルに合った、モダナイズされた伝統工芸品を生み出している。
※東京手仕事は(公財)東京都中小企業振興公社が運営する事業です






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