シリアでの戦闘を逃れイラク北部地域で暮らしている子供たち  ©安田菜津紀 

《新宿》ファインダー越しに生と死を見つめて-安田菜津紀写真展「The Voice of Life」

カルチャー

 TBS系列で放送されている報道番組「サンデーモーニング」に、コメンテーターとして出演しているフォトジャーナリスト 安田菜津紀さんの写真展「The Voice of Life 死と、生と」が13日(金)から18日(水)まで、新宿区西新宿の「オリンパスギャラリー東京」で開催されます。

  安田さんは、カンボジアやフィリピン、シリア、ヨルダン、ウガンダなどで貧困や災害、紛争をテーマに取材を行っています。また、日本国内では2011年の東日本大震災以降、東北地方でも活動しています。

  会場には、フィリピンの青少年鑑別所の少年たちや、シリアから戦火を逃れてイラク北部に住む家族、そこで誕生した新たな命、東日本大震災後の石巻で生き抜いてきた子供たちなど、主に16、17年に撮影した約40点の作品が展示されています。

シリアからイラクに逃れてきた家族に新しい命が誕生。まだ生まれて2時間足らずの赤ん坊 ©安田菜津紀


 今回、ひとつの国に絞らず、複数の国で取材した作品を展示しているのは、安田さんが、戦闘や自然災害に見舞われた地域で、生と死の狭間に向き合ってきた中で、そこに国という境界を越えて普遍的なものがあるとの思いに至ったからだそう。

 安田さんは「死の姿を直視することはつらいのですが、直視するからこそ生の輝きや尊厳があるのだと思います。死と生は表裏一体。写真を通して身近な人との限られた時間や何を大切にするべきかを感じてほしいです」と語っています 。

イラク北部の廃墟前で。子供たちはシリアの戦闘から逃れ、この廃墟で暮らしている ©安田菜津紀


 安田さんの原点は、高校生時代にNPO法人「国境なき子どもたち」の友情レポーターとしてカンボジアの子供たちに出会ったこと。その後、大学生の頃にフォトジャーナリズムの道を歩み始めたそうです。

 今後について、安田さんは「どの国での撮影もこれで一段落したと線引きをすることはできません。これからもずっと継続して見つめていきたいです」と凛とした声で話してくれました。

 写真展の期間中、トークイベントがあるので、安田さんに会うこともできます。安田さんの写真を通し、生きることへ思いを馳せてみませんか。


安田菜津紀写真展「The Voice of Life  死と、生と」

開催場所:オリンパスギャラリー東京(新宿区西新宿1-24-1エステック情報ビル B1F)

開催期間・時間:4月13日(金)~18日(水) 午前11時~午後7時

※最終日は午後3時まで

入場無料

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安田 菜津紀 写真展ギャラリートーク 

開催日:4月14日(土) 午後3時~ 司会 堀潤(ジャーナリスト)ゲスト 斉藤亮平/4月17日(火) 午後6時30分~ ゲスト サヘル・ローズ(女優、タレント)



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