働き方が多様化する今、多くの企業では、個人のさまざまな事情を尊重し、誰もが自分らしく働ける環境づくりを重視している。メンタリング制度を利用して毎日をより充実させているのは、エスエス製薬株式会社の市川愛さん。日々の暮らしにどんな変化があったのか。コーヒーブレイク中に話を聞いた。

思わぬパワーに驚き
メンタリングで増した仕事の喜び
はたから見て順風満帆そうでも、誰しも悩みはある。自分自身や環境をよりよくしようと思えば、当然だ。
エスエス製薬で働く市川さんは、3年前に転職。2年目からは同社の屋台骨である解熱鎮痛薬 『EVE(イブ)』のブランドマネージャーを担当している。順調にキャリアを築いているように思えるけれど、「読みたかった本があったことすら忘れた」というほど、過度に仕事に集中し、気持ちの切り替えが苦手だったそう。
そんな悩みを解決したのが、「BeliEVE Mentoring Program」。同社が実施したアンケート*結果では、社会人女性の約6割が仕事に関する内容を相談したいものの、その半数は「話せる相手がいない」という。そうした状況を改善するための取り組みだ。
「私のメンターに『仕事中にストレスを感じたときどうしているか』と聞いたら、『コーヒーをもって社内を3周する』と返ってきました。もちろんそういう気分転換の方法は知っていたけど、非効率だと思っていたんです。でも、実際にお話を聞いてから自分なりのアクションを考えるようになって、気持ちに整理がつくようになりました」
また、相談を通じて新たな気付きを得て、仕事への向き合い方に変化が生じることもあったそう。
「転職して初めて部下ができたので、人材育成についてメンタリングの場で相談していました。すると『なぜそもそも部下に頑張ってほしいと思うのだろう』という疑問が湧いてきて、それはチームで何かを達成することに私自身が一番のやりがいを感じているからだと気付きました」
もともとはキャリアを考えるヒントを求めて参加したメンタリングだった。しかし、市川さんは「キャリアについてだけでなく、自分についても改めて見直すきっかけとなった」と振り返る。相談することで、自分自身の理解が深まり、働きやすくなるのかもしれない。
*2026年3月実施「女性管理職に関する調査」(20~ 49歳の女性、全国500人が対象)/株式会社ネオマーケティング
市川 愛(エスエス製薬株式会社)
2023年、同社へ転職。24年からマーケティング本部のEVEブランドマネージャーに。また、現在は女性がキャリアを諦めることなく、活躍できる未来を目指す「BeliEVE PROJECT」も担当している。
利用している取り組み「BeliEVE Mentoring Program」
社内の若手女性であるメンティと、キャリアを積んできた先輩社員であるメンターをマッチングさせるメンタリング制度。自己実現やキャリア形成の不安除去を目指す。

他社からメンタリングを希望する声も
広がる仕事の気分転換は“猫との時間”
「BeliEVE PROJECT」は同社だけでなく社会に向けた取り組みであり、イベントへの出展なども行っている。メンタリングに関しても、他企業間で行う「クロスメンタリング」を予定。その準備もあり、忙しい市川さんだが、飼い猫と過ごす時間が日々の癒やしになっている。

私のリラックスできる場所

Le Pain Quotidien 東京オペラシティ店
(ル・パン・コティディアン)
住|東京都新宿区西新宿3-20-2 Tokyo Opera City Tower 1F
営|8:00〜20:00
休|1/1-2、2月・8月の第一日曜日
入社時の上司に連れてきてもらったため、思い入れがあるお店。普段、昼食はお弁当を作ってもってくることが多いが、気分転換に一人でくることも。「キッシュランチ」(1850円)は野菜も多く、ボリューミーだ。