働き方が多様化する今、多くの企業では、個人のさまざまな事情を尊重し、誰もが自分らしく働ける環境づくりを重視している。部分休業を利用して毎日をより充実させているのは、東京都で勤務する川中沙理さん。日々の暮らしにどんな変化があったのか。コーヒーブレイク中に話を聞いた。

当事者の“やりがい”
時間調整で育児と仕事を両立
「小池百合子知事が『隗より始めよ』という方針なので、私も柔軟な働き方ができていますね」
東京都で働く川中さんは、女性活躍推進に取り組む企業や団体および個人を表彰する「東京都女性活躍推進大賞」と、夫婦間の対話や家事・育児分担のノウハウ等を発信するWebサイト「TEAM家事・育児」の事業を主に担当している。「『東京都女性活躍推進大賞』は、私の友人も知っていたり、受賞者から『取材が増えた』『他団体とコラボが始まった』などの話を聞いたりしていて、賞の認知や受賞の反響が広がっているのを実感できて、嬉しいです」
『TEAM家事・育児』で発信する内容は、3歳の子どもを育てる川中さんにとっても身近なテーマだ。
「都の調査で、パパ・ママが一番欲しいのは『自由時間』であることがわかりました。私自身も平日の自由時間がなかなか取りづらいので、すごく納得しています。休日に、夫婦どちらかが子どもの面倒をみる『ワンオペお出かけ』で自分の時間を作ってはいるんですけどね」
それでも「自分が日常で感じていることを企画としてアウトプットできるので、やりがいを感じる」と言う川中さん。しかし、子どもが生まれたときは「仕事か育児か」というイメージしかなかったそう。
「東京都では9パターンの勤務時間があり、状況に合わせて選択可能です。さらに30分単位の部分休業を活用し、8時から15時45分までの間、働いてます。子育ての状況に応じて勤務時間の変更も1日単位でできるし、何より相談しやすい環境です。柔軟な働き方を支援する制度があるから、育児と仕事を両立できています。
子育てを契機にライフワークバランスの意識が変わりました。頼れる制度が多く、東京都としても活用を推進しているので、将来的に子どもが大きくなって家庭の状況が変わっても、利用しようと思っています」
川中さん自身の“当事者”としての気付きや発見が、誰もが自分らしい生き方を選択できる社会の実現を目指す、この仕事の原動力となっている。
川中沙理(東京都)
2014年に新卒で東京都へ入都し、都立病院の運営に従事。2021年に生活文化局へ異動し、育児休業を経て24年に復職。現在は、「東京都女性活躍推進大賞」とWebサイト「TEAM家事・育児」の事業を担当し、男女平等参画社会の実現に携わっている
利用している取り組み「部分休業」
30分単位で部分休業を取得できるため、川中さんは毎日1時間の部分休業を利用し、8:00~15:45で勤務している。また、1日単位で勤務時間を変更することも可能だ。

早い仕事終わりで子どものお迎え
笑顔で喜ぶ息子の姿が癒やしの時間に
毎年1月に開催している「東京都女性活躍推進大賞」の贈呈式。これまでに約500件の応募があり、知名度も拡大している。プライベートでは、夫婦ともに3歳の子どもの育児に奮闘中。保育園のお迎え後、時間があれば子どもが大好きな消防車を見に行くことも。

私のリラックスできる場所

都民広場
住|東京都新宿区西新宿2-8-1
営|常時開園
休|なし
東京都庁にある都民広場。風通りもよく、時間によってはパラソル付きのテーブルが設置されているため、ランチの穴場にもなっている。川中さんは昼休みだけでなく、休日に子どもと一緒に散歩をすることもあるのだそう。